12話 ページ14
きっとその時から彼女に惚れたんだろう。料理もとても美味しくて、話の波長が合う人は彼女が初めてだった。
だからふと疑問に思ったことがある。あれだけ美人ならなぜ付き合う人がいないのか。人当たりもいいし、優しい。笑った顔も可愛いのに。
「彼女の中でなにかあったんだろうか?」
今度聞いてみよう…
_____了
「はぁー!疲れた!」
私はシャワーを浴びて、ベッドに飛び乗った。ギシッとスプリングが跳ねる。でも、本当に楽しかった。今までで一番じゃないかな。
「千寿朗君可愛かったなぁ」
一緒に写真も撮った。煉獄さんの家族はとても居心地が良かった。
「それ以上に煉獄さんの事を知れたのが嬉しい」
彼のちょっとしたことも分かった。特に痛感したのはご飯の不味さだ。逆に言うなら教え甲斐があるという事。母様も忙しそうだし、私と煉獄さんが時間あるときにでも料理を教えるってのもいいだろう。
しかし、この感情はなんというのか。いまだに引っかかったままだ。友達と言うには心理的に違いがある。
「彼とはもっと仲良くなりたいと思っている…が、今でも十分仲が良いと思うんだよなぁ」
これ以上何を私は望んでいるのか、明確にわからない。ただずっと彼の事を考えると、胸がどきどきして、幸せな気持ちになる。
私の中で、カチリと、歯車が合う。
「あ、これが『恋』というやつなのでは?」
言葉にしてしまえば後の祭り。一気に体温が上がり、パニックになる。こんなの初めてだ。落ち着け、落ち着くんだ!!
「その前に彼には付き合っている人がいるかもしれないんだぞ!!」
安心してほしい。うちのマンションは防音性が高いので声が漏れることはまずない。
そうだよ、煉獄さんはすでに彼女がいる可能性が高いのだ。確かに空気が読めないとことかあるし、料理も不味いけど性格も見た目の良い!そして学校の先生!もてないわけがない!そう思ったらずきりと胸が痛くなるが無視する。
「…そうだよ。それに、初恋は実らないと昔の同級生たちが言ってたし…」
今の関係のままでいい。変にそんなこと言ってしまったら彼とは気まずくなるに決まっている。それで距離を持たれてしまったら困る。
「高望みしなくても、ただ一緒に入れるならそれでいい」
でも、彼が結婚するともし言った時、私は笑顔で送り出せるのだろうか?…分からない。もやもやしたまま眠りにつく。
その間に煉獄さんが外堀を作っていることに気が付かないまま。
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スプラン(プロフ) - 紫陽花さん» コメントありがとうございます!すみません、剣道に関してはど素人で適当につけた設定でした…!詳しく調べて、改めて書き直します!ご指摘ありがとうございます! (2020年2月19日 22時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花 - すみません、大変面白く読ませてもらっているのですが、一つ気になることが…。9話で主人公さんが「剣道6段」を所持しているとのことですが、まず、剣道6段の昇段試験を受けるには、年齢制限で最低28歳になってないといけません。少し現実的ではないかと… (2019年9月16日 20時) (レス) id: cb5753e0d8 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - ラムさん» 40票目ありがとうございます(`・∀・´)パソコンの部屋にエアコンがなくて手詰まり状態です…もう少しお待ちください(´・ω・`) (2019年7月29日 0時) (レス) id: 07c7378595 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 40票目の星は頂いたぜ!!ほんとにこの作品にはドキドキさせてもらってます!! 更新頑張ってください!!!!!!! (2019年7月26日 13時) (レス) id: a84576bae2 (このIDを非表示/違反報告)
スプラン(プロフ) - 星ポッチが30になってました!アリガトウゴザイマス! (2019年7月12日 23時) (レス) id: d11eb7c59d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スプラン | 作成日時:2019年6月24日 23時