チビじゃない、はず (ページ6)

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五話ページ6

夢主サイド

その後、やっと鍛刀部屋？を後にした自分達は広間に向かっていた。
審神者が言うには今は丁度ご飯時だ、との事。
主様をほっといて良いのか…

｢最近は皆勝手にご飯食べちゃうもんな～、ハハッ｣

主様は自嘲気味に笑い呟いた。
気にしていたのか。

広間に近づくにつれて賑やかな声が聞こえてくる。

｢鶴さんｯ、ピーマンを残さないｯ！！｣

｢今剣よ、もう少し落ち着いて食わんか……｣

入りにくい、とてつもなく入りにくい…
懐かしい名前が聞こえてきて今すぐにでも入りたいのだが、今入って良いのか？
一人葛藤していると

｢皆～新しい子連れて来たぞ～｣

開けた、主様が、空気を読まずに
皆の視線が痛いが、冷たい視線がすぐに好奇心を帯びた視線にかわる。

｢ほら、自己紹介｣

『………我が名はA、この獲物のせいでチビと言われるがチビじゃない、けしってチビじゃない。よろしくたnグハッｯ！！』

｢あねうえっ！あいたかったです｣

私が自己紹介している時に突進してきたのは可愛らしい声を出す子供、ん？この髪型…

『お主、今剣か、随分小さくなったなぁ』

頭を撫でてやると嬉しそうに目を細める彼は天狗よりは猫のようだ。

｢むかしはおおたちでしたが、いまはたんとうですっ｣

そういえば今剣が生まれたときは自分より随分と大きくて見下されていたのを思い出す。
あの頃は岩融と同じくらいではなかったか……
それがまぁまた随分と擦り上げられたようで。

『そうか………』

私は今剣の頭を撫でながら広間を見渡す。
皆、何が起こっているのか解っていないようで口をポカンと開けたまま固まっている。
そりゃそうだ、主様から聞いた話によると、此所には女人が一人もいない訳だし、いきなりの兄弟との感動の再会、驚かない方が珍しい。

『あ、兄上これは一体どうすれば…』

助けを求めても少し微笑みを返されるだけ。
自分でどうにかしなくては、謎の使命感にかられた自分は後ろでニヤニヤとしている主様に声をかける。

『本丸の案内を頼みたいのだが、』

｢おぉ、そうだった、Aは三条だったよな、じゃあ案内は三条に頼むとするか｣

『感謝する』

こういうときは逃げるが勝ちなのだ。

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全く刀剣男子出てこねぇ…………………………