君想う夢・君恋し花

愛を売る人 … ２４ ページ25

おはようございます、
先ずは御礼♥を言わせて下さい(*^^*)
ノンリアで初めてお気に入り700人超え頂きました(≧∇≦)オメガバースは初めてなのでほぼ手探りですが、宜しければ続き覗いて見て下さればと思います。。。《I wish》もまもなくファイナルハピエでございます、掛け持ち頑張りますー(〃ω〃)

本文戻ります…


「…全部飲んだ？」
尋ねると、宏光はコクン…と頷いた
「口開けて、ちゃんと見せて」

オレの要請に特に抗うこともせず、素直に口を開く…、慣れているんだろう、その仕草が宏光がオレを贔屓客の一人に過ぎないコトを明確に表していて、当然だと分かっていても嫉妬心が炙り出されるのを止められなかった



「ねーさっきの子、危なくない？」
「連れて行ったのって、大倉呉服店の坊の取り巻きよね、アイツらヤバいよ…」
「放っとけよ、アレΩだろ？」


宏光に渡していたHEATの抑制剤が無くなる頃なのと、ウチに出入りしてる呉服商から手に入れた着物を渡そうと、桜華楼にＴＥＬを入れると、オーナーから今日は宏光がフリーだと返事があった、

「いつでも構いませんのでお待ちしておりますぅ！」と猫撫で声の返事を受け、身支度を整えて勤務先の病院を出た

何か他に宏光が喜びそうなものを…と七星通りで何軒かの店を見て回っている時に聞こえてきた話し声…

Ωというフレーズと大倉呉服店の名前が気になって、オレはその人達から見た場所を聞き出し、その場に向かった


大倉呉服店は、ウチに出入りの業者だ
この着物を勧めて来たのは店の主、一人息子はやんちゃが過ぎて寮のある西の学校に行かされたらしいが、一年前に卒業して戻ってきていた

一度だけ会ったことがあるが、まあ…よくある金持ちのボンボンだな、というのが第一印象
未だ絶賛反抗期を脱してない様で、似たような大店の息子達とつるんでいるのは、店主から聞いていた


ごちゃごちゃと多い人混みを縫って、宏光を探していると、通りから少し奥まった場所にいるひと塊の男達を見つけた

「あれか…？」


足を向けたその時、オレが見たのは黒いジャケットのオトコに顎を捕まれキスをされてる宏光だった

瞬間、ドクン…ッと、心臓の拍動が頭の中で鳴り響いた


それは、宏光のキスシーンを見たからじゃない


一瞬だけ交わされた視線が、目の前の二人の…見えない何かを繋げたように思えたからだった


コチラに向かって走ってくる宏光とそのオトコ
から咄嗟に身を隠し、ただ見送るしか無かった

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