I wish to be your only one … L.O.V.E ７ th

Precious Lover … ２９８ ページ9

何言ってんだオレ…
誰が喋ってんだよ…、こんな事、言いたいわけじゃないのに…

「おめでとう太輔、…なら、オレもこのウチ出てかなきゃだな、オマエいなくなるなら、オレがここに住む理由無くなるし、アメリカ行く日が決まったら教えてくれよ、家探し始めるから…」

「え、なんで！？出てかなくていいよ、ココに住んでていいんだ、ひろ仕事だってあるんだから…」

オレの手の上に自分の手を重ねて、太輔は言い聞かせるようにそう言った

けど、そんな都合のいい事、できるわけが無い…

「オレ達、単なる幼馴染で友だちだって言ったのお前だろ？、ならそこまでしてもらう義理ねぇよ！…オレ出てくわ…、けど太輔アメリカに住むなら、オレら…もうお別れなんだな…」

まるで握り潰されるような心臓の痛みを悟られないように、オレは無理やり口角を上げ太輔に笑ってみせた、そうでもしなきゃ…太輔に《行くな 》と言ってしまう、太輔の大きなチャンスをオレがケチをつける訳にはいかないから…


「お別れ…？」
「そうだろ？いいよそれで…今までお前にばっかメーワクかけて、太輔オレの事で仕事まで止めようとしてたんだろ？もうオレ大丈夫だから、お前はお前の道、極めろよ、太輔ならきっとトップも取れる…アメリカで頑張れよ…って、パンピーのオレなんかにエール送られてもしゃーないよな、ﾍﾍ…」

「ひろ…」

「今まで友達でいてくれてありがとう…、友達だったことも覚えてなくて、多分お前にヤな思いばっかさせてかもだけど…、記憶無くしたオレの面倒ずっと見てくれて、ホントに感謝してる…お前は最高の友達だよ、太輔…」


最後はまともに太輔見れなくて…

でも、ちゃんと言えたよな…オレ…
太輔が、心置き無く日本離れることが出来るように…言えたよな……

ギュッと喉の奥が痛くなる…


二の腕から離した手を、添えていた太輔の手が強く握ってきた、痛みさえ感じるほどの強い圧迫に、オレは顔を上げ太輔を見た

なんで…？、どうして太輔、こんな苦しそうな顔してるんだ…、そんな顔させたくて言ったんじゃないのに…


「……モダチ…じゃない」
「え？」

「友達じゃない…、友達なんかじゃねぇよっっ！！」
「…ッッ！！？」

掴みかかる様に抱きしめられ、激しく口付けられた

「…ッッ、なにす…っ！」
顔を背け抵抗しても、太輔のキスは幾度も繰り返される

「たいすけっ！」
「好きなんだ！オレは宏光のコト愛してる！ずっとずっとお前だけを愛してきたんだッッ！！」

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