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CASTE …157 ページ14

「同期のヤツらにもめっちゃ羨ましがられてんだ、滝沢先輩に付いてたら営業力めちゃくちゃUPするって伝説あるんだってさ、トモ!オレめっちゃやる気スイッチ入った!」

嬉しそうにそんな話をしてくれる宏光…、オレはそんな宏光を間近で見ながら、少しだけ置いていかれてるような寂しさを覚えていた

きっと宏光は、言葉通り第一線で活躍する実力を付けられる…その時にちゃんと隣に居られるオレでいたい、と思った

宣言通り、宏光は滝沢秀明から学んだスキルを生かし、数年後にはオレが薬剤の知識を宏光に教えてもらうようになっていた

それほどにまで仕事に熱意を持っていた宏光が、任された担当を自分から降りることがあるだろうか?


「山下先生、どうされました?」

不意に掛けられた言葉にハッと意識が戻る
ファイルから目を上げると、訝しげな表情を浮かべた《滝沢秀明》と目が合った

「…あ、いえ…」
言葉尻を濁すと、滝沢秀明はペンを置きオレを真正面から視線をぶつけてきた

「少し飛ばしすぎましたか?申し訳ありません」
「あ、いえそんな…大変わかりやすいです、さすがですね、滝沢さんは北山さんの直属ですか?」
「そうですね、北山の入社当時から私が指導をしていました」
「北山さんのプレゼンのやり方は、今の滝沢さんにとても似ています、相手の理解を測りながら一つずつ確実に伝えていく、大変わかりやすく信頼のおける方法だと思います」

「そうですか?後輩を褒められるのは自分のコトより嬉しいものです、ありがとうございます」

何一つ嘘のない笑顔…

この人なら…とオレは直感で感じた

「…滝沢さん、宏光になにがあったんですか?隠さずに教えて頂けませんか?」

「宏光…と北山を呼んでおられるのですか?」
「はい、そうです…」

滝沢秀明は、少しだけ眉根を寄せオレを見ていたが、やがて小さくため息をつき頷いた

「…北山が入社した頃、聞いてみたことがあります、なぜこの会社に入ったのかと…アイツが言ったのは、母親を助けられなかったからだと言いました、医者に勧められた薬は、母子家庭の自分にはとても用意できるような値段のものでは無かったと、痛みに苦しむ母親をどうしてあげようもなく、ただ衰弱していく姿を見守ることしか出来なかった、高い効き目のある薬を誰もが手の届く形で世の中に出したい、その想いで製薬会社に入ったのだと言いました、そしてもう一つ、大切な理由がある様でした……」


「大切な…理由?」

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設定タグ:藤ヶ谷太輔 , 北山宏光 , 藤北
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GAYASAKURA(プロフ) - minamizさん» こんばんは!即コメ、ありがとうございます!はい、やっと《藤北 》揃います、そしてそして…w、めっちゃ引っ張ってコレかーい!てならない様に頑張ります!今日の更新はココまでとなります、移行は必至なので、宜しければ続き覗いて見てくださいね!コメ大感謝! (2018年1月18日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
minamiz(プロフ) - ついに、再開ですか!めちゃくちゃ緊張してきました!なんか泣きそうです… (2018年1月18日 23時) (レス) id: 8e56020cb7 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 凛さん» 最後はきっとハピエ!宜しければこちらの藤北も見守って頂ければと思います!コメ大感謝です! (2018年1月16日 8時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 凛さん» わ、コチラにもコメありがとうございます!そんな風に思って頂けて恐縮ですー、藤北率低めでトモ回ばかりなので読み手様にはモヤモヤさせていると反省しています泣、もう藤北揃うと思うんですけど、えー?な展開だったら先にジャンピング土下座させて頂きます (2018年1月16日 8時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まるで壮大な映画を観ているような感覚です。定められているかのようなしがらみをどうにかしたくて…でもどうにも出来なくて…そんな中、もがきながらも懸命に生きる一人一人の姿が切なくグッときます。どんな答えが出るのか、GAYASAKURAさんの展開にゾクゾクします! (2018年1月15日 23時) (レス) id: e017fafe80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年10月26日 17時

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