CASTE … 65 ページ18
ひろを抱いてたコトで足元が見えなくて、床に置いてあった雑誌に蹴っ躓いた
「わあっ!」「うおっ!」
同時に声が出て、ひろ抱えたままベッドにダイブする格好で倒れ込んだ
「…いってぇ…」
「ひろゴメン大丈夫?」
辛うじてベッドそのものに倒れ込んだコトで、痛みは少ない、やっちまった感満載で焦りまくって状況を確認すると、オレのカラダの下にひろがいた…
「太輔、そそっかしいな」
フワッと笑うひろ…そのキレイな瞳と視線が絡んだ時、ドクン…っと全身の血管が騒いだ
「…ッ…」
「太輔…?」
オレの変化に気づいたんだろう…ひろの顔から笑顔が消えた
赤い唇が…薄く開かれ乾きを止めるためか、舌先が輪郭を辿る
「…ひ…ろ…」
その仕草が無意識なのはわかってた
けど、目の前にこんな無防備な姿…
「…ッ」
感情のまま両手首を掴んでシーツに押さえつけ、顔を近づけた…、甘い香り…昂りを煽る様なその香りがオレをその先に進ませる、ひろは抵抗する素振りも見せず、近づくオレを瞬きもせず見つめていた
薄紙一枚隔てた距離まで唇が近づく…
その瞬間、見開かれたひろの瞳が怯えの色を見せ、絡んだ視線が外された
その行為が、オレを現実に戻した
そうだ…この人はオレのじゃない…
オレは…ペットだから…この人には触れられない…
求められてるのは、こんなオレじゃない
「…ゴメン…ひろ…もう寝て」
顔を背け離れたオレを、その瞳が追い掛けてくる
けど、その瞳を見たらもう歯止め…効かなくなる…
立ち上がり背中を向けドアを開けた
「おやすみ、太輔…」
まるで、なんも無かったみたいに声が掛けられる…ソレはある意味、ショックだった
「…あのさ、明日はちゃんと起きなよ、寝坊しても知らねぇから」
「うん…」
短い会話の後、そのまま部屋を出た…
ドアを後ろ手に閉め、ハア…と息を吐く
…好きだ…とオレの全身が言っていた
あの人が欲しいと…止めようもない想いが湧き上がる…
けど、それは出来ない…
あの人がオレに望んでるのは、そんな関係じゃないから…
オレ達の居心地の良い空間には、そんな感情は要らないんだ…
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GAYASAKURA(プロフ) - sakyoさん» 実際に行かれたんですね!語彙力が無いので雰囲気はリアルを思い出していただければと思います!ゲスい内容を藤北のピュアラブで浄化させたいと思います!宜しければ続き覗いて見て下さいね!コメ大感謝です! (2017年9月10日 9時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - sakyoさん» おはようございます!コメありがとうございます!《星でぇと》気に入って下さって良かったです!水族館とか考えたんですけど、前書いたような気がしてプラネタリウムに行かせましたw今のプラネタリウムって進化してるんですねーググってビックリしました! (2017年9月10日 9時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
sakyo(プロフ) - こんばんは〜。プラネタリウムでぇと(//∇//)プラネタリウム大好きでこの前も一人で行ってきたばかりなので勝手に妄想が膨らみました(笑)ふんわりあたたかい二人の雰囲気が好きです!続きも楽しみにお待ちしてます〜(^^) (2017年9月9日 23時) (レス) id: 3e15519eaf (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - かずりょさん» 《愛し君へ》が該当なんですけど、コレもホントはまだ続きがあるのですが、長編過ぎて手が出せませんw、今はもう懐かしさしかないです!w書くのは楽しい時と凹む時ありますよね、お互い頑張りましょう!書き手様からコメ頂くの初めてかもです!大感謝です! (2017年9月9日 17時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - かずりょさん» こんにちは!レスコメ、ありがとうございます!おお、書き手様だったのですね、失礼致しました!他の方の作品読みたい気は満々なんですが、拝読するときっと自作の至らなさに先に進めないような気がして今はどの方の作品にもお伺いしてないんです泣、自作だと (2017年9月9日 17時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2017年8月23日 22時