チャラくNIGHT？…１９１ ページ50
｢あたりまえー、海とBBQと花火は夏の《３トップ》だぜ！｣
そう言うと、宏光は駐車場の車からデカい袋に入ったてんこ盛りの花火を持って来た
｢凄ぉーい！打上まである！｣
｢したことある？｣
｢無いなぁ、境内は火気厳禁だもん、ウチの寺、本堂諸々ほぼ全部文化財指定受けてるから！｣
｢だよな…じゃ、今日は心置き無く打ち上げようぜ！ここは文句も邪魔も入んねぇから！｣
BBQスペースから浜辺に下りる…
空にはまん丸な月と、散りばめられた星…
濃紺の空に描かれた絵画のような風景だった
海面にはクラゲみたいにユラユラと月の光が揺れていた…
凛堂寺にあったのは風の音…
ここにあるのは波の音…
自然が作り出す音は、そのどれもが五感に心地よく響いていた…
｢…静かだなぁ…｣
｢うん、音があることで静けさを感じるんだね…キレイな静けさだ…｣
｢ふふ、ちょっと賑やかになるけどな、…ソレっ！太輔！太輔離れろっ！｣
｢えっ！？｣
手を引かれて宏光に引き寄せられた時、ポンって破裂音と共に見上げた空に光の花が大きく咲いた
｢アハハ、めっちゃキレイッ！｣
｢だろっ！よっしゃ今度は四連チャン！｣
砂浜に筒花火を４本並べ、宏光が導火線に火をつけてまた隣に走って戻ってきた
｢来るぞ来るぞ！｣
ワクワクしながらはしゃぐ宏光の顔を、連続で咲く花が照らし出す
キラキラした瞳はホントにキレイで、一瞬も目を離したくなくなるほど心を惹き付けてしまう
時間が止まればいい…
心から、そう思った
この一瞬を切り取れるなら、どんなことでもするのに…胸に迫る愛しさと切なさが、苦しいほどの寂しさに変わっていくのを見ないように、花火の袋から別の花火を出して導火線に火をつけた…
別れの話はしない…否が応でもくるその時間を考えないようにした
そして、…花火は最後の一つになった
｢ラストはコレかな…｣
｢うん…｣
二人で並んで手に持った細く華奢な先端に火をつけた
線香花火…
上に火が上がり、やがて先端の赤い珠がチラチラと弾ける光を作り出す…
｢頑張れー｣
｢まだ落ちるなよぉ…｣
小声で二つの花火にエールを送る
この花火が消えたら…
零れ落ちそうな赤い珠を見つめていると、宏光が自分の赤い珠をくっつける様に寄せてきた
そして溶け合った光は、最後の輝きを見せてくれた
｢太輔…｣
｢ん？｣
呼ばれて顔を向けた時、ポトリ…と光の球が落ちていく
その瞬間…そっと唇が重ねられた…
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GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 《まえあし》《あんちゃん》とネタあり過ぎですね！宮玉＆佐久間も面白いーｗｗｗ (2017年7月28日 22時) (
レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 頂ければ有難いです！コメ大感謝です！ (2017年7月28日 22時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは！コメありがとうございます！《One Kiss》安定の移行ｗでございます！今回は亀展開でホントに読みづらくなっております…流石にもうネタも無いのでｗこの章でラストとなります、再会シーンに速くたどり着きたーいｗｗｗ宜しければラストまでお付き合い (2017年7月28日 22時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 気長に書いていこうと思います！《One Kiss》移行となりますｗ、宜しければラストまで覗いて頂ければと思います！いつもコメ大感謝です！ (2017年7月28日 22時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんばんは！連コメありがとうございます！やーもぉご心配頂きありがとうございます！アドバイスも嬉しいです、そうですね、《One Kiss》については久々悩みまくりですｗ、《まえあし》《あんちゃん》と書きたいお題はいっぱいあるんですけど、何だかなぁ… (2017年7月28日 22時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2017年7月12日 23時
