願い星が降る夜に… I wish 番外編

願い星…１６ ページ18

ミツルと仲直り出来ないまま、毎日が過ぎていった…

夏休みだから学校も無くて、母さんが頼んでくれたシッターさんが来てくれて、日中は家で過ごしていた

いつもならミツルの家に言って、母さんが迎えに来るまで二人で遊んだりプールに入ったりしてたけど、今は何となく行きにくくて…


｢ヒカルさん、退屈そうですね｣
｢うん…｣
｢午後からはお友達が来られますね、楽しく過ごしてください｣
｢ありがとう｣

シッターのベルさんは、とてもいい人だ
優しくて料理が上手、ギルバートさんのお母さん…ミツルのおばあちゃんだけど、その家でメイドさんをしていた人で、お母さんもよく知ってる人らしかった

夕食も作ってくれるから、母さんは帰ってから少しだけホッと出来てるみたいだった


ランチを食べて待ってると、学校の友達が来た
スティーブとアスカ

賑やかな二人は、一緒にいるだけで楽しい

けど、いつもなら楽しいのに今日はそうじゃない…
今日だけじゃなくて、きっとあの日から…全然毎日が楽しくないんだ…

｢アリサのBirthday PARTY、明日だっけ｣
｢そうだよ｣
｢ヒカルも誘われたんだろ、行くよね｣

｢…あ、うん…｣

断る理由も無いし、約束したから行かなきゃ行けないよね…

｢ヒカル、どしたの？｣
｢ううん、何でもない｣
｢アリサ、ヒカルが来んのが一番嬉しいんだろうな｣

聞かされた一言に、《？》が浮かぶ

｢…なんで？、みんな嬉しいだろ、誕生日なんだし…｣
｢分かってないねぇ｣
｢あーあ｣

呆れた様な表情が、二人の顔に浮かぶ

｢え、なに？｣

｢アリサは、ヒカルが好きなんだよ！｣
｢好き？僕を？｣
｢そう、見てたらわかるだろ？｣
｢知らなかったの？｣

｢…知らない…だってアリサは友達だし…友達はみんな好きだろ？｣

そう言うと、二人は顔を見合わせてプッて吹き出した

｢ヒカルさぁ、…まあそれがヒカルだよね｣
｢ヒカルのコト好きな女の子多いよ｣
｢……｣

｢けど、ヒカルいつもミツルといるからなぁ、女の子達は、ミツルにけっこう冷たいよね｣
｢ミツル可愛いし…、でもミツル、ヒカルに何も言わない？｣

そんな話、初めて聞いた…

｢言わないよ、…ミツルは…｣

いつもニコニコしてて僕の横にいる…って言うか、僕がミツルを一人にしとけないから一緒にいるんだけど…

そのせいで、ミツル…女の子達に何が言われてるの？


｢まあヒカルがアリサのPARTYに行けば、女の子のミツルへの色々は終わるんじゃない？｣

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