チャラくNIGHT？…７８ ページ30
早朝の柔らかな光…
花畑に漂う空気は、美しく咲いた花からの芳香と気持ちのいい涼しさを纏い、透き通る静けさを感じさせた
籐製の花籠に摘み取った花を収めていく…
ココにいない人を想いながら一つずつ摘んでいくと、いつの間にか籠は溢れる程の花が入っていた
｢…大丈夫、…平気だ…｣
自分に言い聞かせるように呟き、最後に薄桃色の紫陽花に花鋏を入れた時
｢…精が出るな、太輔｣と背後から声を掛けられ、ハッと振り返った
｢住職…おはようございます｣
｢おはよう、…花摘み、いつもより早くはないか？｣
入口を開け中に入ってくると、穏やかな笑顔でそう聞いてきた
眠れなかった…なんて言えるわけもなく
｢季節がら日の出が早いので、目が覚めてしまいました｣と当たり障りのない返事をしてしまった
｢そうか、…花畑はオマエが手入れを怠らないだけあって、どの花も生き生きと咲いているな｣
｢ありがとうございます…仏様にお供えさせて頂くので、出来るだけ美しい姿をお見せできればと思っています｣
｢けっこうけっこう…、太輔、宏哉氏から連絡があった…｣
｢宏哉さん…ですか？｣
｢そうだ、…宏光さんをこのまま北山に戻すという話だった…、寺での修行は終わらせるので、何か手続きがあるなら教えて欲しいとな…お前には弟が世話になったとお礼を述べられた……｣
｢では宏光さんは…｣
｢そうだ…宏光さんはもうココには戻らない｣
静かに告げれられた別離…
そうなるコトは分かっていた筈なのに、現実を目の当たりにすると、言いようのない切なさが胸に込み上げてきた
｢…そうなんですね…｣
もう、…会えない…
サヨナラさえ言わせてもらえない別離は、ギュッと胸を締め付けてきた
｢…約束をしていたそうだな、宏光さんがココを出る時そう言っていた、一緒にここの花を摘んで、宏光さんの母上に見せに行くと…｣
そして住職は、地面に置いてある花籠に目を向けた
籠の中の朝露を含んだ瑞々しい緑の葉と色とりどりの花…ふと《ヒロくん》の顔が浮かんだ
｢…子どもの戯れ言の様な約束です｣
本気になどしなければ良かった…
｢それでもお前は戯れ言の様な約束を守るために、心を込めて花を育てていたんだろう｣
約束を守る為…そうだろうか…
ホントの想いは…
｢…縋っていたのかもしれません…｣
｢縋る…？｣
そうなんだ…
｢父も母も知らない私…一体何の為にこの寺にいるのか…幼心に自分が生まれてきた意味を探していました…｣
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GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» お話は進んでおりますが、ハラハラ展開が少なくなってきたかもです、、宜しければ続き覗いて見て下さいませ！コメ大感謝です！ (2017年6月12日 11時) (
レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは！コメ返遅くなりましてゴメンなさい、ネタバレ注意と言うよりは、興奮しまくってあんま覚えてないのがホントの理由ですｗｗツアーDVD待ち遠しいですね！秋冬かなぁ、個人的には冬ドームとかしないのかなって思ってます、《スノド》の時みたいに！ (2017年6月12日 11時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - こんばんは。広島参戦したんですね。ネタバレ注意って事で参戦出来ない私はツアーのDVD待ちになるのかな？お話の続きも楽しみにしてます。(^^) (2017年6月12日 1時) (レス) id: e94527389c (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 藤北かじゅさん» こんばんは！コメありがとうございます！はい、多分大丈夫じゃないと思いますｗｗやー、どうしましょうね…でも行かずにいられないのが《渋みつ》なのです！ココは運命を信じます！宜しければ続き覗いて下さればと思います！コメ大感謝です！ (2017年6月4日 22時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
藤北かじゅ(プロフ) - お久しぶりです。あの渋みつちゃん、事務所行って大丈夫？すっごく気になって思わずコメントしちゃいました。更新楽しみにしています。 (2017年6月4日 21時) (レス) id: bcd1835547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2017年5月4日 12時
