２７話 ページ29
｢すっげぇな太輔！おま、転校早々学年１位かよ｣
教室に入ってきた横尾さんの快活な声が響く
張り出されたこの前のテストの結果、ウチの学校は未だにこんな風に上位２０名の名前が貼り出される
その手のレースには全く参加資格のないオレも、とりあえずさっき見てきた
トップの位置には、デカデカと《藤ヶ谷太輔》の名前が載っていた
その他は常連さん達…藤ヶ谷がトップ取ったことで、タマは今回２位になっていた
あ、佐倉さん…女子ではトップなんだ
女子なんて今までほとんど気にしたことないから、こんな頭良いとか知らなかったな…
けど、藤ヶ谷も佐倉さんも、顔も頭もスペサルにイイとか、ドンだけ神様に愛されてんだ？
オレ？……もはや考えたくない…
ホント…お似合いだよ…
チラリと見た藤ヶ谷は、横尾さんに頭ぐじゃぐじゃされて、ちょこっとメーワクそうな顔してた
｢…興味ねぇな…｣
｢もお、またそんなコト言って！いやいや、スゴいわ、あんだけ授業サボりまくってるクセによ、お前の変わりにオレがどんだけ先生にシボられてるか…まあ、いいわ！今日昼、なんか奢れ！｣
｢は？今日はダメ｣
｢何で？｣
｢佐倉とメシ食う｣
｢佐倉？まさか３組の佐倉なっちゃん？｣
｢他に該当者いんの？｣
横尾さんとのやり取り…佐倉さんの名前が出た瞬間、教室の雰囲気が変わった
｢え、藤ヶ谷…お前《さくら姫》と付き合ってんの？｣
｢佐倉菜月って、黒崎先輩の今カノだろ？｣
｢ウソ…藤ヶ谷くん、カノジョ持ち？｣
｢えええ！？、マジで凹むんだけど｣
皆の反応は様々で、でも藤ヶ谷はどの質問にも答える気は無いらしい、多分｢興味ねぇ｣なんだろうと思う
チラつく、二人のキスシーン……
ドラマのワンシーンの様なそのキスは、この先もオレの脳裏から消えることは無いように思えた
周囲のザワつきを完璧にスルーして、藤ヶ谷は頬杖付いて、視線を机に広げた雑誌に落としていた
薄く開いた唇に、オレの目が吸い寄せられる
ちょっと厚めの柔らかそうな唇…佐倉さんだけが知ってるその感覚…
キス…って、どんな色、カタチ…してるんだろ…
無意識に右手の人差し指…その指先で自分の唇に触れてしまう
何かに気付いたように、藤ヶ谷の顔が上がる…
一瞬…目が合ったような気がした
はしたない妄想が駆け巡り、我に返ってカアッと赤面した
｢おはよ、ミツ｣
ポンと、肩を叩かれる…
｢あ、タマ…おはよ｣
その変わらない笑顔に、オレは平常心を取り戻した
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GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» 宜しければ最後まで見守って頂ければ嬉しいです！コメ大感謝です！ (2018年4月9日 23時) (
レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - daimommさん» こんばんは！コメ有りのお知らせが来て、ビックリしましたーｗ再読ありがとうございます！なんか恥ずかしいｗ、設定がブレまくってるので、その辺は大目に見て下されば有難いですｗ恋蕾は、vol.5に入ることが決定でございます、相変わらず無駄エピ増えてますが (2018年4月9日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
daimomm(プロフ) - こんにちは！恋蕾で胸がざわざわして落ち着かないので、二人の原点を再訪しました。二人の絆を再確認して、恋蕾で来るであろう衝撃(？)に備えようと思います！恋蕾がUpされるまでに読みきれるかな・・ (2018年4月9日 17時) (レス) id: 4014bb6c4e (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - さらさん» こんばんは！コメありがとうございます！藤北、どうにか仲直り？出来そうな予感ｗ勘違い過ぎるみっくんに、太ちゃんどうやって気持ち伝えさせようか思案中です、ユルユル更新となっておりますが、どうぞ宜しくお願い致します！コメ大感謝です！ (2016年12月3日 18時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
さら - ピュアな北山くんにキュンとします！でも違うよ、なんでそうなった！？って突っ込みたいくらいのすれ違い(困)辻褄が綺麗にあってしまう見事なすれ違い、というか勘違いに藤北ぁーーーってなってます。作者さんが大切にこのお話を進めているのを感じ、応援しています (2016年12月3日 12時) (レス) id: 711613c946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2016年11月13日 22時
