雪華 … Snow Crystal

４２話 ページ45

タマが横尾さんと実行委員会に行ってしまって、なんとなく1人になってしまったオレ…

体育祭前日は、午後の授業はカットでそれぞれ担当割りされた準備にその時間が当てられる

オレは体育館での準備作業、外作業じゃないから担当メンツは女子が多い

｢北山くん、作業リーダーね、ヨロシク！｣
｢え、オレ？｣
｢だって、ウチのダンシ、殆ど外作業だもん、北山リーダー頼りにしてマース｣

つまり、全部やれと言うことですね…
ウチのクラスの女子達は結構要領がいい、何だかんだヤローは尻に敷かれているｗ

はい、やらせて頂きます！


配られた作業の内容に目を通してると、教室後方から何人かのヤロー達の声が響いてきた

藤ヶ谷達のグループだ…
チラリと目をやると、最近見慣れた藤ヶ谷とよくいるメンツ４人…

｢藤ヶ谷、オマエどこ作業？｣
｢…まじサイアク、オレ、グラウンドでテント張りだってよ｣
｢ブハッ、いっちキツいヤツじゃん、お疲れー！てか、オレもだって！｣
｢マジかよ、おま、足引っ張んなよな〜｣

そう言いながらも、同じ担当のヤツらとワイワイしながら藤ヶ谷は体操着に着替える為に、みんなと出ていった

その背中を無意識に目で追いかけてる自分に気付き、思わず苦笑いが浮かぶ

何やってんだろオレ……また怒らせるだけなのに…

｢北山くん、行こ！｣
｢…あ、うん｣

女子５人とオレ…

作業の手順を考えながら、女子達の後に付いていってると、コショコショ話が聞こえてきた

｢ねね、みんな《煌夜祭…KOーYASAI》どうすんの？｣
｢えーそれはやっぱり…ムフフ｣
｢だよねぇ、それ以外無いよね｣
｢きゃ♥｣



あーそか、毎年盛り上がるアレだよな…

煌夜祭…別名《リア充♥night》

ウチのガッコは体育祭が終わり、日が暮れると、校庭でそのままファイヤーストームになる、

ファイヤーストーム前に、女子達は気になる男子に声を掛け校内でコクることが出来る

この日ばかりはダンシはどんな女子からの呼び出しも断れない、そして告白の返事はその場で必ず！めでたくカポーになった2人は、クラス単位でデザインして作ったバンダナを交換してソレを手首に巻いてファイヤーストーム参加すると決められている！

ある意味カポー成立の瞬間から、その二人は全校公認カポーになる

良いのか悪いのかちょっとよく分からないシチュだよな

モテ男だと、複数の女子目の前にしてコクられるらしい…ドンだけ〜ｗｗｗ



てか、そんなヤツいんの？

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