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White Love … 73 ページ25

少しの間のあと、奥の方から別の男の人が少し慌てたように出てきた

「九条社長、ご連絡頂いて降りてまいりました、お待たせして大変申し訳ございません」
「遠藤か、久しいな、元気か?」
「はい、お陰様で、北山社長に良くして頂いております……この方ですか?」

「そうだ、湊 亮介…和真の知り合いだ、北山社長に会わせてやってくれ」

「承知しました、湊さま、どうぞ」
「え、あの…ホントにいいんですか?」

あまりにもトントン拍子に話が進みすぎて…あっけに取られてしまう

「さ、遠藤について行きなさい」
「あ、ありがとうございます!」

行きかけて振り返ると、九条社長はオレに手を振ってくれた、人柄の良さが滲み出てるな…と思った

エレベーターがすぐに到着して、オレと遠藤さん?はそれに乗り込んだ

「湊さまは、和真様のお知り合いですか?」
「はあ、和真さまの…あ、違う…あ、そうです」

様とか…付けたことないから…そんなオレを遠藤さんは、九条社長と同じ目でオレを見ていた

「遠藤さん…は和真…さんを知ってるんですか?」
「はい、和真様のお小さい頃、九条社長から私がお世話係を仰せつかっておりました」
「へえ、そうなんだ」
「やんちゃなお子様でしたが、気持ちの真っ直ぐな優しい方でしたね、今もそうだと思いますが…」
「そうです…」

つい漏らしたオレの返事に遠藤さんは、ニコッと笑った

そしてエレベーターの扉が開く…

足元が埋まりそうなフカフカした絨毯…その先に濃いブラウンのドア…

「最初は秘書室です、その奥が控え室…最奥が、社長室です」

「は、はい…」

遠藤さんが最初のドアを開ける

開いた瞬間に、ほぼ同じタイミングで

「いらっしゃいませ、湊さま」

の声と共に一糸乱れぬお辞儀が繰り広げられる

圧倒される空気の中、オレは小さく会釈をしながら、遠藤さんについて次の扉に向かった

次の扉の中には、重厚な応接セットが置いてあった


目を奪われる程の豪華な花の装飾が目を引く

「スゴイな…」

と呟くと


「コレは、藤之宮流の家元のお手になります」
と遠藤さんが教えてくれた

藤之宮…って、確か太輔の……


世間は広いようで狭いのかな…とふと思った


そうじゃなきゃ……必然の出逢いかな…



「少しコチラでお待ちください…」

遠藤さんはそう言って、部屋を出て行った

北山社長…ネットで写真は見たことあるけど、どんな人なんだろう…

和真…ゴメンな…もしかしたら、オレ…



「お待たせしました」

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GAYASAKURA(プロフ) - 下されば何よりです、コメ大感謝です! (2016年11月9日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 未希さん» おはようございます!コメありがとうございます!わあ、泣いて下さったとか嬉しすぎます!やっぱり《みんないい子》のコンセプトを崩せませんでしたwwwついでに《みんなハピエ》も入れちゃいます、ほろ苦なトコもあるかもですが、宜しければ最後まで見守って (2016年11月9日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
未希(プロフ) - おはようございます。朝早くからすみません。お父さんはずっと苦しんでいたんですね。大切に想われていた証拠ですね。読んでいて泣きました。親の愛を知った亮介は和真といままで以上に幸せになってほしいです。 (2016年11月9日 5時) (レス) id: cb66a5d060 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - 未希さん» おはようございます!コメありがとうございます!和真頑張りました!ご両親に認めてもらえれば、あとはハネムーンwww上手くいくように祈っててくださいませ!コメ大感謝です! (2016年11月8日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - トモさん» おはようございます!コメありがとうございます!和真No,1wwwになってますか?あとはご両親に認めてもらえればコンプリート!うまくいくように祈っててくださいねー!コメ大感謝です! (2016年11月8日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2016年11月4日 15時

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