愛し君へ … ２

White Love … ５９ ページ11

｢他の２人はどうしてる？ニカと健永だったかな…｣

運ばれてきたハンバーグのセットをモグモグしてる太輔に聞いてみた

あの子達も、確か北山HDの傘下企業の跡取りだ、いずれヒロ坊ちゃんの片腕になってくれる

｢２人とも変わんない、相変わらず小キズ作ってるけど元気だよ、ニカはお父さんとの関わりが少しだけ変わったみたいだ…あのクソ親父、今はマシみたい｣

｢ああ、あの人か…｣

ヒロ坊ちゃんがいなくなった時、会ったことある…ヒロ坊ちゃんを連れ出すカタチになった高嗣くんを理不尽に激しく叱責してたな

｢和真があのオッサンにガツンて言ってくれたからじゃない？今は兄弟と比べられり叩かれたりとかないから、ニカ伸び伸びしてるよ、イタズラ好きは変わんないけど、ケントはあのまんま、ニカにくっ付いてばっかｗｗｗ｣

｢そか、なら良かった…｣

｢オレ達さ、ミツの行く中学に行こうって話してる、そしたらいつも４人同じトコにいるし、なんかあってもすぐ行ってやれるから、ミツどこの中学行くの？｣

｢ヒロ坊ちゃんは幼稚園から同じ学校だよ,Ｊ学園、多分大学まで同じかな｣
｢すげぇな、アソコ超金持ちか勉強出来るヤツしかいないよ、オレ入れるかな…｣
｢まだ時間あるだろ、まずは日頃からの努力だな｣
｢はーい…和真は？ドコの学校？｣
｢Ｊ学…｣
｢……聞くんじゃなかった…大学イギリスだよね｣
｢おう、よく覚えてんな｣
｢だって和真はオレの目標だから！いつか越えてやるってキメてるけど！亮介さんは？｣

｢亮介はアメリカの大学だよ、名前知ってるかな｣

伝えると太輔の顔が引き攣った…

｢ナニソレ……あの人天才じゃん！なんで、あんな金パのロン毛…、勿体ないな…｣
｢さあな、亮介には亮介の考えがあるんだろう｣

｢フーン…でも、和真が今まで会った人の中で、一番スゴイって思った人なんだよね、亮介さんて｣

そういやそんなコトも、話したかな…

｢ずっと一緒にいられるといいね…好きな人とは一緒にいたいもんな、…あ、オレ帰んなきゃ、じーちゃんにウチの流派の挨拶回りに連れてくって言われてたんだ｣

流派の挨拶回り……そうか、藤之宮の跡取りとしての顔見せが始まってるんだな…

もうオレの弟として、生きていくことはないんだ…一抹の寂しさが過ぎるけど、仕方のないことだった

｢コレ、ミツに渡して！｣
渡されたのはブルーの封筒…

｢和真、胸のトコ赤いのいっぱい付いてるよ、薬付けとけば？｣


…はい、そうします…

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