仲良しでゴメンな！！

ドッキリ！？… １０ ページ11

｢…順位にもコンビにも、拘ってない…｣



聞かされた北山の気持ちが、オレの昂ってた心をシン…と静まり返らせる…

何だろう…そんなコト分かってたのに…北山は北山のまま、ずっと変わんないで当たり前なのに…どうしてこんな、冷え冷えとした想いになるんだ…


そか…むしろソレに拘って拘って…拘りすぎて…一人拗らせてんのって、オレ…か…

なんか…可笑しくて…自虐な笑いがこみ上げた時


｢ミツ、ソレって酷くね？！｣

いつに無いニカの厳しい声が聞こえた

｢え？｣

北山も、他メンも全員がニカに視線を向けた

｢だってさ、少なくてもガヤはミツとのパフォーマンスに、２人以外誰にも作れない《藤北色》を出そうって、ずっと必死だったよ、オレ、ミツは絶対そのこと分かってるって思ってた…なのに、自分は何にもカンケー無いみたいな言い方…オレらからだって、もう《藤北》は…見ててもため息出るくらいの圧倒的な存在感なのに｣


突然のニカの反論に、北山は困惑の表情を隠せない

｢あ、…いやそうじゃなくて、オレはさ…｣
｢ナニ？大体さぁ、ミツは…｣

バトルの始まりを誰もが予感したその瞬間…


｢す、ストップ！！もう止めましょう…や、あのスミマセンッ！今の全部ウソですッ！｣


詰め寄るニカと、一触即発の雰囲気を止めたのは、担当の編集さんの悲鳴に近い焦りまくった声だった

｢違うんですって！藤北の２位はウソです！だから、もうこの下りやめて下さい！ホントにごめんなさいッ！｣


｢え、ウソ？｣
｢どゆこと？｣
｢藤北２位じゃないの？｣
｢ちょっとナニ言ってるかよく分かんない…｣


｢オマエらうるさいよ、…どういう事ですか？説明して頂けますか？｣

一人冷静な渉が、オドオドしてる編集さんを落ちつかせるように静かな声で促した

｢太輔もミツも、ほら、オマエらも座れって…妙な威圧感出すんじゃないの！失礼だよ｣

そして、全員が着席してから、編集さんはホントに申し訳なさそうな顔して話し始めた


｢…いや、その…皆さんがあんまりこの企画にノレて無いので、ちょっとしたカンフル剤のつもりで…でも、まさかこんな成り行きになるなんて想像してなかったんです…｣

ショボン感がハンパない…

｢え、じゃあさホントの順位は？｣

健永が聞くと、編集さんはものすっごいいい笑顔で

｢もちろん1位は《藤北》です！２位は《宮玉》…順位は前回と同じですが、得票数はかなり前回とは大きく開いてます、藤北ブッチギリです！｣

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