オレだけの Candy Baby

ほろ苦candy … ３３ ページ34

「あ、北山くん…、ただ、まだあくまで僕の中での企画だから、事務所やメンバーには言わないでくれるかな、どこからかこういう話が漏れると、後々厄介なんだ、企画をまんまパクられるってコトもあるから、まだ、あくまで僕と北山くんの間でってコトで、納めといてね！」

「もちろんです、考えてくださるだけでもホントに嬉しいです！」

オレは、伊織さんの番組がもしホントにオレたちを使ってくれる内容なら、７人とって今年は次のステージへの布石に相応しいと、興奮していた

「…キレイな目してるね…」
「え…」


伊織さんはそう言うと、オレの頭をくしゃくしゃしながら、別のスタジオに行ってしまった…

なんだろう、…一瞬、伊織さんの表情が見たことないカオになったような気がした…

気のせいか…


でも、…グループの冠番組、それは一つでも多く欲しい、それを足掛かりにして、いつかはゴールデンの枠にオレたちの名前の番組が出来たら…ファンの人たちも絶対喜んでくれる


メンバー一人一人の個性にあった出演も増えるかも知れない…

後発デビューのオレたち、可能性を秘めた後輩も出てきてる、負けられない！それには努力で勝ち取るしかない…歴代の先輩達がされてきたように…


「まだ、誰にも言わないでくれるかな…」


…藤ヶ谷…オマエが今、一生懸命取り組んでる仕事…絶対成功させて帰ってこい…みんなの努力がいい風を呼んでる…



オマエが見てる７つの光が差す場所、必ず行こうな…


その場所が、例えどんなに遠くても……怯んでしまうほどそびえ立つ場所であっても……オマエと一緒にそこから見える景色を……楽しみにしてる……




藤ヶ谷……




…いつか一緒にその世界を見ることが出来たら





好きだよ……って伝えられるのかな……






伝えても……いいのかな………

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