COLOR 8 ページ10
「ヒロ、大丈夫?」
「え、…太輔?」
覚えてるんだ…とりあえずオレはヒロを背中側に隠し、ソイツらとタメをハッた
「なんだテメェ、仕事の邪魔すんじゃねーよっ!」
「ナニが仕事だ、おおかたキャッチしたヤツ、どっかの風俗にでも売り飛ばして金巻き上げようってくらいのコトだろうが!この人に汚ねぇ手で触んじゃねーよッ!」
「なんだとこのクソガキッ!…殺されてぇのか?」
「はん、やれるもんならやってみろよッ!」
その中の一人がオレのジャケットの襟に掴みかかってきた時
ピピピピピピピピピ……
大音響の防犯ブザーが鳴りまくった、も、耳がおかしくなるほどの音量!
その音に、周りがざわついてきた
「ケーサツ呼べッ!」
「ケンカだッ!」
周りから上がる声に、男たちは気まずそうに、俺たちを睨み付けて、人混みに消えていった…
だけど、鳴り響くブザーはトマラナイ…耳を塞ぎながらオレはヒロに大声で話しかけた
「ヒロソレ止めてっ!」
「え、ええっ!ムリムリ、わかんない!」
「マジかよっ!ヒ、ヒロ、ちょソレ貸してみ!」
「は、ハイ!」
もぎ取るように渡してもらって、ついてるピンを差し込んだ……途端にウソのように静けさが戻ってくる……
回りにいた人も、安堵したように雑踏のなかに帰っていった……
ケーサツの人も来てくれたけど、何事もなかったことを確認すると
「コレからは気を付けて下さいね」
と言って戻っていった……
二人だけの時間が戻ってきた……
「…ヒロ、オレのコト覚えててくれたの?」
「もちろん、太輔こそ!助けてくれてありがとうな」
「…うん、…ていうか、結局ヒロに助けられた様なもんだけど…」
「アハハ、防犯ブザーな、…玉がさ、もしもの時に絶対あった方がいいって持たせてくれてさ…ソレも売ってた中で最強にデカい音選ぶから…でも、まあ、今日は助かったな、フフ…」
「玉…こないだのアイツ?」
「うん、オレの幼馴染み…玉森裕太って名前!」
「ふーん、けっこう背高くてイケメンだよな」
ん、ナニ言ってんだ、オレ?
でも、そのオレの言葉にヒロはふと、寂しそうな顔をした…
「背高いんだね…イケメンてカッコいい人のコトだよね…へえ、玉って、そうなんだ……」
「…ヒロ?」
「…オレね、2歳から目が見えてないからさ…友達のカオ…誰も知らないんだ…スゴく仲はいいんだけど…誰のカオも…知らないんだ…変だろ…ヘヘ……オレの世界は…いつも夜なんだよね…」
その言葉に…胸が痛くなった…
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GAYASAKURA(プロフ) - せりさん» おはようございます!コメありがとうございます!太輔ポイですか?あーよかったぁぁ!初でぇとは甘めにしときましたww書いててゾワゾワしてますwwトモにぃ…間もなくどんなヤツかわかるかな…宜しければ続き覗いて見て下さいねー!いつもコメ感謝です! (2016年2月21日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - たいちゃんらぶさん» おはようございます!コメありがとうございます!トモにぃ…ソレなりダークにしたいんですけどww表現力無い書き手なので、上手く伝わるか、ちと心配…今日のUPでどんなヤツか出てくるかな?ww宜しければ続き覗いて見て下さい!いつもコメ感謝でーす! (2016年2月21日 8時) (レス) id: 0cce3636ea (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - 好きな人にキスしてもらえるって、たいぴー、うれしいだろうな〜♪続き、待ってます (2016年2月20日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - GAYASAKURAさん» たいぴーのかこ、たいぴー感が出てます。自分だけじゃなくて周りの人のこともかんがえずにはいられないたいぴーだからこそいろんなことに悩んでしまっている状況なのかなと思います。みんなが隠してるトモにぃとはなんなのか、続き、待ってます。 (2016年2月20日 20時) (レス) id: 2f1917c8c0 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - うぅっ‥バイクレーサーとしての太ちゃんの過去‥辛いです‥トモが来たことによってどうなるのか‥気になります‥そしてみっくんにとってのトモにぃ‥皆揃って口を閉ざして‥渉サンは教えてくれるかもって思ったんですけどソレだけ重い過去なんですね‥続き待ちます!! (2016年2月20日 17時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2016年2月13日 9時