You are my everything ー キミ色の日々

COLOR ６ ページ8

「へえ、藤ヶ谷さんはバイクレーサーなんだ」

「うん、でも全然…成績悪い、聞こえがいいのは名前だけで…北山さんは…？」
「オレ？オレはね…ってか、北山さん呼び、やめて、誰も呼ばないし…」
「じゃ、何て呼んだらいいの？」
「んー、仲間は《ミツ》とか《キタミツ》かな…」

ソレでもいいけど…、なんだろう、オレはこの人の仲間と同じ呼び方に、ちょこっと抵抗感があった…変えても…いいのかな…

「…ふーん…《ヒロ》でもいい？」
「《ヒロ？》…なんか新しいな」

クスクス笑う《ヒロ》…受け入れてくれたかな…

「いいよ、ヒロな！なんか違う自分に会えたみたいだな、じゃそっちは？オレ、なんて呼べばいい」
「……たいすけ…しかないよな…」
「…だな…たいクンとか…変だな」
「ブッ、なんかタイ料理みてぇww」

可笑しくってゲラゲラ笑ってしまう…ヒロもつられてケラケラ笑ってて…

初対面なんだよな…この人…

なのに…何でこんな話しやすいんだろ…

もっと前から知ってた人みたいで…


「…いつもココにいるの？…家、この辺？」

また会いたくて…オレは聞いてみた…その時…



「ミツ！」

声のする方に顔を向けると、背の高い男がコッチに向かって早足で歩いてきていた…

オレがヒロの隣にいるのを見ると、あからさまに不快感を感じる表情になる…

「どうしたの？…いつもより帰ってくる時間遅いから心配したじゃん」

「ゴメン、玉…太輔と話盛り上っちゃって…」
「太輔？…アンタのコト？」

チラッてオレを横目で見ると、オレとヒロの間を遮るように入ってきた

「だれ？アンタ？」
「玉、失礼だよ！…太輔、玉からのプレゼントのキャップ、風で飛ばされたの持ってきてくれたんだよ」
「キャップ？…ふーん、そんなの無くしたらまた買ってあげるのに…とりあえず帰ろ！いつもより遅いから…車で来てるから、行こ…」

…オレのコトは、ガンスルーかよ…なんだよ、コイツ…ムカつく…

だけど、オレには最悪の激辛対応だけど、ヒロに対しての気遣いと行動は、ホントに細かく優しかった…

ヒロの目線、歩行…全てに気を使い、大切に思ってるのがオレですらわかる…


「とりあえず、帽子ありがとね」

でも、めっちゃツンツンなソイツ…


…ふーん……タマ…ね、…つか、ネコか！

って、心のなかでツッコミを入れておいた…



「太輔……またね」

…振り返ったヒロのキレイな瞳…

何となく、オレに視線を合わせてくれたように思えた…

COLOR ７→←GAYASAKURAです。。

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