愛を育む人 … ５０ ページ3
「え、…ユリアお嬢様が来られるのですか？？」
「うん、…あの、いいですか？」
皆川さんが少し困惑した表情を浮かべる、そしてオレは思い出した、皆川さんのお父さんが、ユリアさんの家に仕えていた人だった事を…そして、あの日起こった出来事を…、皆川さんにとっては、お父さんを罪に落とさせた張本人の子どもになる、何の考えもなく来訪を了解した自分の浅はかさが、とても恥ずかしかった
「あの、断った方が良ければ…」
言いかけると、皆川さんがハッと表情を戻した
「まさかそのような事、太輔様と宏光さんの大切なお客様です、誠心誠意おもてなしさせて頂きます、宏光さん、…ご心配は無用に願います」
いつもの沈着冷静な皆川さんが目の前にいた
「ホントに…良いんですか？」
それでもやっぱり心配で聞き返すと、大きく頷き笑ってくれた
「二階堂にもてなしの用意をさせますね、お若い方ですし、ワインをご用意しましょう、ビンテージの良いのがワインセラーにありますので…、では私は準備に戻ります、宏光さんもどうぞそれまで寛いでいて下さい、朝からお疲れでしょう」
「…はい、ありがとうございます」
何となく、この場にはいない方が良いかも…と判断してオレはリビングに戻った
太輔は定位置のソファで、コーヒー飲みながら本を読んでいた
「太輔…」
「…？、どしたの？」
「皆川さん、…ユリアさんと会わせていいのかな」
そう聞くと、太輔も《あ…》て顔した
「そか…そだよな…、悪ぃ、もうすっかり忘れてた、あのコト…」
「オレも…」
「…皆川、なんて言ってた？」
「全然構わないって、誠心誠意おもてなしさせて貰うからって…でも、また前みたいに悩んだりしないかな…心配だよオレ…」
「だよな…、でもアイツならそう言うだろうな…」
太輔は本を閉じて考えてたけど、すぐに何かを決めたように軽く首を振った
「来てもらおう、皆川もユリアと会った方がいい、それに今の皆川なら、きっとユリアのコトを受け入れるよ、アイツはそんな心の狭い男じゃない、全てをリセットして、この家に帰ってきてくれたんだ、大丈夫だ」
それでも不安を拭えないオレの傍に来ると、そっと抱き寄せてくれた、太輔の香り…この香りを嗅ぐと、ホッとする…全部を許して受け入れてくれてるのを教えてくれる
「信じようよ、もう全部終わったんだ…宏光はちゃんとオレと番えてる、もう哀しむことは何も無いんだから」
「うん、…うん、そうだよな…」
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GAYASAKURA(プロフ) - まいまいさん» 真の意味でイケメンなので、いつも頼ってしまいますね、こんなド素人の妄想にお付き合い下さり感謝の一言です、ちょこっとでも楽しんで頂けてたら嬉しいです！コメ大感謝です！ (2020年8月6日 18時) (
レス) id: a6c9395ed2 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - まいまいさん» こんにちは！連コメ＆ご訪問ありがとうございます、はい、書き手がドSなもので、ウチの藤北ちゃんはいつも辛展開でございます、ですがハピエは絶対のお約束なので、ご安心頂ければと思います、うふふ、トモはいつも救世主です、切ない思いばかりさせておりますが、 (2020年8月6日 18時) (レス) id: a6c9395ed2 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - 太輔の気持ちも宏光の気持ちも痛いほどわかります…もうトモに希望を託すしかないのかな。どうにか子供と一緒に幸せになってほしい！祈るような気持ちで読んでいます。 (2020年8月6日 16時) (レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 思います、救世主が参ります笑笑、有り得ない展開が続きますが、宜しければ続き覗いて下さればと思います！コメ大感謝です！ (2019年10月3日 15時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんにちは！コメありがとうございます！はい、なんだか雲行き怪しい…、みっくん泣かせてゴメンなさい、こんな展開ばかりでホントに申し訳ありません、でもでもハピエはお約束致します、ですが移行となります、終わらないーどうしよう焦焦。。９章では光が見えてくると (2019年10月3日 15時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2019年8月31日 17時
