愛を育む人 … １８ ページ19
「オレは必ず太輔の子を…藤ヶ谷コーポレーションの未来を担う子を産みます、その子が人として、経営者として真っ直ぐに育つよう、皆川さんの力を貸してください」
こんな言葉が、皆川さんの心に響くのかは分からない、でもオレの願いはこの言葉に集約されていた
皆川さんは、目を見開きオレを見ると大きく頭を降った
「出来ません、そんな大役…っお引き受け出来るわけありません」
「なぜです？」
「なぜって…っ、私は貴方を…もしも私があの時…ッ…」
引き攣った表情がオレに向けられる、この人の心の傷の深さが、その顔に現れていた
もう、終わらせなきゃいけない…
こんな哀しい連鎖は、もう繋げちゃいけない
「皆川さん、オレはもう《もしも》を考えることはしません、時間は過ぎています、《もしも》はもう、無いんです、…それに太輔が言ってくれたんです、」
そしてオレは、隣のその人に目を向けた
交わる眼差しには、限りなく優しく強い想いが込められていた
この眼差しが見守ってくれるなら、何も恐れるものなどない
「オレの身にあったこと、その全てが今のオレを作ってる…、《今》を生きてるオレだからいいんだって…だからもう、オレも皆川さんも…誰も、過去に戻る必要は無いんです」
「宏光、さん…？」
言い終えたオレの手を、太輔がキュッと握り指を絡めてしっかりと繋いでくれた
「皆川、オレからも頼みたい、オレ達の足りない部分をお前が補ってくれ、…戻って来い」
太輔の添えてくれた言葉に、皆川さんの肩が震えた
「私のような者が…この先も、お二人にお仕えして宜しいのですか？」
「お前だから、言ってるんだ」
「皆川さんに、お願いしたいんです」
同じ気持ちで告げた言葉に、皆川さんの頬に涙が零れた
「…畏まり…ました…、生涯を賭けて、お二人とお子様、そして藤ヶ谷家の未来をお守り出来るよう全力でお仕え致します…」
深く頭を下げた皆川さんの肩を、そっと…労わるように太輔が擦っていた
「皆川、ありがとな…」
「皆川さん、ありがとうございます」
差し出したオレの手を、皆川さんの大きな手が両手でしっかりと握ってくれた
過去と未来が、この瞬間…繋がった気がした
そして、光を繋げていけると、確信した
「ミッションコンプリート、だな」
子どもみたいな顔で、太輔がそう言ってくれた
「うん、これで…全部元通りだ、」
「そだな…」
「お二人が私の道標です…この日に導いて下さり、ありがとう…ございます」
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まいまい(プロフ) - またまた何やら不穏な言葉が…出てきましたけど…でも2人が幸せそうにしているから先のことは考えないようにします笑ふたりがやっと番えたー！！感動です！！興奮しました〜2人の子供が楽しみで、ちょっと不安です (2020年8月6日 15時) (
レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» 頂ければ有難いです！多分藤北泣かせますー、お許し下さいませー！コメ大感謝でーす！ (2019年8月26日 20時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - こっちゃんさん» こんばんは！コメありがとうございます！お返事遅くなってゴメンなさいー、はい！勝手に《オメガ定義》作ってしまいました笑、ラスト展開まであともう少しです、ちょっとSCREAMになると思いますが、メンタル強化はされておられると思うので、最後まで見守って (2019年8月26日 20時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» クリスマスですし！今回のプレゼントはピアスです、みっくん付けてたよなぁと思いまして…、中々にしんどい展開になると思いますが、宜しければ続き覗いて見て頂ければと思います、コメ大感謝でーす！ (2019年8月26日 20時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは！コメありがとうございます！お返事遅くなってゴメンなさい！はい、このシチュ一回入れてみたかったんですー笑、ビリビリhugの進化版でーす、逆だとエモくないんですよねー、分かって頂けて何よりでした、今はラブい藤北をお見せしたいと思います (2019年8月26日 20時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：GAYASAKURA
| 作成日時：2019年7月29日 23時
