おおかみっくん part12 (ページ38)

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＿＿＿みっくんside

「ミツ！」

「おう、忠くんお久しぶり」

「きっしょっ」

「んふふ、お前もな」

「元気しとったかー？」

「んまぁー、おかげさまで？」

「いやー、出張疲れんなー」

「お疲れぇい」

カチンっとビールのジョッキをぶつけ合う。
大倉に会うのは、かなり久々だ。

「どうや？Aは？」

「プリプリしてますよ、マタニティブルーってやつ？」

「今日北山の家泊まってええ？」
「むり」

「あー、じゃあ北山がホテル泊まって俺が北山の家泊まるっちゅー「むり」」

「なんやー？！」

「いや、それこっちのセリフですから」

「あ、そや！なんや立会いしないんやって？」

「ったく…誰情報だっつーの」

「まぁでもわからんくもないで？俺も血無理やもん」

「おっ？マジ？」

やっぱ、大倉とは、分かち合えると思ってたんだよ。
やっと、見つけた同志よ…

「いやーさ、佐藤さんとかが言ってたわけよ。
立会いしちゃうとなんかもー女として見れなくなるからやめとけよーって。
まぁー、そんなことないとは、思うけどね？
でもやっぱ血とかなぁ……」

「ええんちゃう？そんなん自由やろ。立ち会わなきゃならんってゆームードもなんかなぁ…」

「そう、それそれ。立ち会わなきゃ愛がないみたいな風潮やめてもらいたいわ。」

ほんと。
本気出せば立ち会えますよ？
Aがどうしてもっつーならな？
でもAも立会いは、嫌だって言ってるわけだよ？

〝俺、立ち会いしようかな？″

藤ヶ谷の言葉を思い出して勝手にイラッとした俺に

「なんな～、怖い顔して？」

「んぁ？あー、なんでもねー」

「今日は、とことん飲もうやー？」

「んー、」

久々だからな、大倉とは。
パーっとやっちゃいますか。