おおかみっくん part12 (ページ36)

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＿＿＿みっくんside

「おめでとうございます。二ヶ月ですね」

病院でそう言われてから早、数ヶ月。
Aのお腹もふっくらしてきて妊婦感が増してきた。

「ただいまー」

『……………………っ』

後輩と飲みに行って家に帰宅するとテーブルに項垂れてたA。

「ご飯食べたか？」

上着を脱ぎながら顔を覗き込むと

『………食べてない』

「ちゃんと食べないとダメだろ。ゼリーかなんか買ってくる？」

『いらない、食べたくない』

「機嫌悪いこと」

『いいよね…男はさ…』

でたー。
始まりましたよ。
噂のマタニティーブルーってやつ？
感情の起伏が激しいこと。

「いや、俺も気は引けてんだぜ？でも後輩に〝相談ある″って言われたら断れないだろ。」

『二人の子供なんだよ？』

「わかってますよ？」

『私は、代表してお腹にこの子を身ごもってるんだからね？
それなのに、みっくんばっかり好き勝手にしてさ。
私だって友達と遊んだりしたいのに悪阻で、出来ないのにさ…』

「わかってるっつーの。ただだな？悪阻なんつーもんは病気じゃねーし。そもそも、俺が家にいて楽になるもんじゃねーだろ」

『はぁ？』

まずい、

これは、地雷を踏んだな…

『じゃあみっくんがなってみてよっ！』

「お前さ、最近些細なことで怒り過ぎじゃない？
イライラすんのもわかるけどさ…」

『みっくんがイライラさせることばっかりするからでしょっ！』

・

・

・

「や、それは、北山くんが悪いっしょ。」

「はい、でたー。二階堂は、Aの味方しかしないもんなー？」

「や、そんなことないよ？でもかわいそくない？ねぇ？」

そう藤ヶ谷に問いかけた二階堂。

「ドン引きだよね」

って藤ヶ谷が俺を冷ややかな目で見た。