おおかみっくん part12 (ページ14)

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男の子を無事に交番に送り届けた帰り道。

「どうしましたか？」

『え？』

「ぼんやりして。また山下のことでも考えてたか？」

『考えてないよ…子供可愛かったなーって思って。』

「欲しくなったか？」

『……まぁ、そりゃね？』

「んふふ…やっらし～」

『なんでよっ』

みっくんの肩を叩くと笑いながら耳元で

「じゃあ毎晩子作りしないとなー」

って囁かれた。

『毎晩？』

「そ」

『正気？』

「うぉしっ！スタミナ付けて帰るかー。焼肉食って帰んぞ」

『ちょっ！』

みっくんが私の手を掴んで走り出した。

・

・

・

赤ちゃんってもっと簡単に出来ると思ってた。
できちゃった結婚する人も多いし……
私とみっくんの間にもすぐ出来ると思ってた。

『みっくん、今日は、早く帰って来てね？』

「今日は無理だな～、ミーティング入ってんだ」

『そっか…』

「あんだよ？なんかあんの今日」

『…………べつになにもないけど』

「フッ…変な奴。なるはやで帰ってくるよ」

私の頭を乱暴に撫でて仕事に行った。

みっくんは、なんとも思ってないのかな？
なかなか子供できねーなとか…思わないのかな？