おおかみっくん part12 (ページ13)

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私たちにぶつかって小さな男の子が転んだ。

迷子の男の子を肩車してみっくんが

「うしっ、ママ探すか。」

って歩き出す。

『ねぇ、勝手に連れてって大丈夫なの？』

「とりあえず交番連れてく」

『お名前は？』

「いっちゃん…」

「いっちゃん、じゃじゃまるぴっころぽろり知ってっか？」

「じゃーじゃ…？」

『知ってるわけ無いでしょ。時代が違うんだから』

「今なんだよ？」

『知らないよ、私だってそんなの』

「お、じゃあウルトラマンわかっか？」

「リューブ！」

「んぁ？あんだって？リューブ？」

「しょ！リューブ！」

興奮気味にみっくんの肩の上で跳ねる男の子。

「おっ、はねんなはねんな！」

「てーひーてきーずぅーをあーねらんなー♪」

「なんて？なんて？」

男の子の歌にみっくんが笑う。

『ふふっ、可愛いね』

「どんな歌か逆に興味わくわー。後で調べよ～。リューブは、必殺技どんなの？」

「ひ…？たつ？」

「あー、ほら。スペシウム光線～とかこうゆうやつだよ。ビビビビっーってやつだよ」

「ないよ～」

「あ？ないのかよ？」

なんだかこうして歩いてると妄想が膨らむ。
子供が産まれたらこんな感じなんだろうな…って。

みっくんが子供を肩車して子供と楽しそうに話をしてそれを私が隣で微笑みながら見守るっていう。

子供……か……。