Because I Love you....2 (ページ50)

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＿＿＿宏side.

だいたいこういう時は、決まって公園に行くんだあいつは。
夜暗くて危なくても。
それを俺が汗を流して必死に探しに行く。

Aの好きなチョコレートのアイスを買ってから、いるであろう公園に迎えに行こう。

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コンビニに寄ってアイスを買って袋をぶら下げて公園に向かうと人影が見えて足を止めた。

遠くからでもわかるシルエットに思わず持ってた袋を落としそうになった。

そうだよな。

いつまでもガキじゃないわけだ。

あいつが必要としてるのは、俺じゃなくて玉森だ。
兄の務めは、終わってんだな。

俺に対する想いと玉森に対する想いは、全然違うんだな、きっと。

怨んだり、妬んだりそんなマイナスな感情を抱いたらいけない。
あいつの幸せを一番に願ってんだから。

なぁ、A……

玉森の腕に抱かれながら

今なにを想ってんだ？

玉森が好きなら
あんな風に他の男の前で涙なんかみせるなよ。

あんな風に悲しそうな顔するなよ。

身体を重ねたあの日、心もちゃんと求めればよかった。
あんな中途半端に抱かなきゃよかった。

〝次は、絶対好きな人としろよ″
なんて心にもないこと言ったりしなきゃよかった。

あれこれ後悔したって後の祭りだ。

これが…自分の気持ちに嘘に嘘を重ねてきた結果だ。

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家に着く頃には、アイスは、デロデロに溶けてた。

「やだ、怖いんだけど顔。」

「あ？」

「間に合わなかったの？」

「おかげさまで」

そう言った俺に〝あちゃー″っておでこを抑えた伊織。

「抱き合ってましたよ、道端で。絶叫男子と絶叫女子が」

「可哀想に、」

「結ばれない運命なんだよ、俺とあいつは」

「歯車って一個ズレるとどんどんズレるもんね。まー、宏光が悪いわよ。とっとと素直にならないんだもん。」

「お前ってさ…慰めるとか知らないのか？」

「人生一度きりなんだからごちゃごちゃ考えてないで思うままに生きればいいのよ。
それをあれこれ考えてさー、自業自得としか言いようがないわねー。
慰められたって惨めにならない？
だから盛大に笑っといてあげる～」

笑え、笑え。
もう笑うしかねーよな。