Because I Love you....2 (ページ47)

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＿＿＿宏side.

〝頑張って″そう彼女と握手を交わして、適当にビールやら酎ハイやらつまみを買って家に帰った。

「じゃー、おやすみ」

『気を付けて帰ってね』

Aの背中を見つけて思わず

「A？」

声をかけた。

「お、デートの帰りか？」

「こんばんは。」

玉森が落ち着いた感じで挨拶をした。
休みなのにスーツ姿の俺を見て

「しごとですか？」

そう聞く玉森に、〝あー、これ？″ってネクタイを緩めながら〝まー、仕事みたいなもんか″って呟いてから

「見合い」

と言った。

『お…みあい？』

「なんで？」

「そ。課長にどうしてもって言われて」

『彼女は？』

「あ？彼女？」

『彼女いるのにお見合いしてきたの？』

「遊園地デートか。さわやかだな」

『ねぇ、結婚、するんじゃなかったの？』

「なにをそんなに怒ってんだよ、お前」

『だって…』

「玉ちゃん、ごめんね。邪魔したわ。こいつのこと大切にしてやってよ」

「…はい、」

〝路ちゅー、すんなよ″って言い残して、足早にマンションへ姿を消した。

「おかえりー」

ドアを開けるといい匂いがした。

「うまそうだな」

「宏光の大好きな生姜焼きだよー」

「お前の家の思考回路同じかよ」

「え？」

「俺イコール生姜焼きみたいな方程式？」

「あ、お母さん？」

「んふふっ、そうそう。おばさんもこないだ生姜焼きご馳走してくれた。」

「どうだった？お見合い」

「どうもこうもねーよ、」

「なにイラついてんのよ？」

「そこで会った、Aと玉森」

「はぁ～ん？それでイラついちゃってるわけか～」

〝宏光くんは～″って菜箸の反対側で俺の腕をツンツンつつく。

「やかましいわ。」

振り払って着替えに向かった。