先輩と私(Ki) (ページ26)

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＿＿＿you side

「俺幹事なのよ、今回。で、それなりのメンツ揃えなきゃなんないわけ」

「二階堂しご「キタミツ誘ってんのに〝行かない″っつーのよ。いっつも喜んで参加すんのにさ。困ってんの、俺！俺のメンツ潰れんじゃん？」」

喜んでねぇ…

『……………』

チラッと北山先輩を見るとニカちゃんを無視して黙々と車から荷物を降ろして中身を確認し始める。

「ねー、来てよ、合コン！」

「うるせーな、仕事しろ仕事！」

「俺だってキタミツは、出来たら呼びたくないのよ本当は」

『どうして？』

「だって、みんなキタミツに女の子持ってかれっからね」

『へぇ…』

「うまいのよ、口が。何人も口説いて持ち帰ってんもんね？」

「あ？」

『へぇ………』

何人も口説いて…

ねぇ…。

「もうちょい協調性持ってくんねーと」

「なんで合コンに協調性がいんだよ？」

「はぁ？バカか、バカか。合コンってチームワークだかんね？」

「チームワークだ？」

「そーでしょ。合コンの極意なんだと思ってんのよ？」

「あ？そんなもん気に入った女の子口説いて持ち帰って…」

って言いかけた北山先輩は、私の存在を忘れていたのか、目が合って言葉を止めた。

「うわー、ないわ。ないない。合コンっつーのはさ、〝あー、楽しかったなー、またこの幹事にセッティングお願いしよっと♪″って思わせてこそ！
大成功っていえんだかんね？」

「なんだそれ？つーか、退けや。邪魔」

「ねぇーマジで参加してよ。もう女の子側にキタミツも来るよ～って言っちゃってんだってぇ！」

「ぁあ？知るか！行かないって言ってんだろ」

「なんでだよぉー、いいじゃん！彼女いないんだしさ、めっちゃ可愛い子くっから！」

〝あー、うるせー″っていいながら作業する北山先輩に懇願するニカちゃん。

『行ってあげればいいのに』

そう口走った私に

「あ？」

振り返って私を睨む北山先輩。