顔が好き！！【志麻】 (ページ5)

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　ようやく合コンも終わり、二次会組と帰宅組に別れさっさと帰ろうとすればまたさっきの人。

　「今から２人でバーでも行かない？」

　「…自己紹介でも言ったんですけど私人数合わせなので。」

　しつこい男は嫌われるって知らないのかな。ほんとしつこい。自分がカッコイイとでも思ってるなら大間違いだって教えてあげたい。

　「そんなこと言わずにさ…。」

　「…あの、嫌がってるみたいやからやめといたほうがええんとちゃう？」

　触られそうになった手を叩き落そうとすれば、男と私の間に人の影。…合コンにいた人、こんな服装の人いなかった、よね。

　「なんなんだよお前、いきなり出てきて。これは俺と彼女の関係だろ！」

　「じゃあ、こっちにも聞こか？…Aちゃんやん。」

　「坂田くん。」

　振り返った人は、見慣れた顔。心の中で、ごめん！と謝って、坂田くんの片腕に抱き着いた。…身長高いな。

　「え、ちょっ！？」

　「怖かった…。」

　少し涙ぐんだ声で腕に力を入れれば、そういうことなんで。と笑って撃退してくれた。彼氏いるなら来るな！！なんて怒ってたけど知ったことじゃない。

　「…Aちゃん。」

　「…ごめん。巻き込んだ。」

　抱きしめた腕を離して謝れば、気ぃ付けなあかんよ？と怒られた。…優しいなぁ。普段は年下で子犬って感じなのに。