Liar Smile！６ (ページ39)

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88-2 (you) 記憶の欠片ページ39

「行ってくるねー？」

奏多『今日は･･････あれ、一緒じゃないの。』

「あれってジヨン？ ; ; ; ジヨンも寝坊したみたいだから駅で待ってるって連絡来たの。ねぇ、かなちゃん？そろそろ名前で呼んであげてよー。」

奏多『気が向いたらね。』

(いつになるやら･･････(呆))

玄関で靴を履きながらかなちゃんと話す中

海飛『大丈夫か･･････休んでもいいんだぞ。』

久しぶりの発作で心配してるのか
そんな言葉を投げかける海飛兄。

(もう心配･･････掛けたくないなぁ。)

本当は小学校の頃、私に仲いい子がいたのか
聞きたかったけど
もうこれ以上の心配は掛けたくなくて

「大丈夫だよ、もう全然元気だし ♪ じゃあ、いってきまーす！」

三人に聞くのはやめようと決めた。

俐久『おい。』

「あれ？俐久出掛けるの？？珍しー、こんな朝早くから。もしかして････彼女？」

俐久『うるせぇよ、駅まで送ってやる。』

「へ？いいよ、別に。」

俐久『いいから、乗れ。』

「う、うん？」

外に出るといつの間にか俐久が
家の前でバイクに乗ってて
ヘルメットを私に投げる。

それを不思議に思いながら頭に被ると
顎ひもを俐久が着けてくれて

「俐久･････････？」

俐久『･･････〇高との抗争始まったんだってな。』

「そうみたい･･････ジヨンは私には普通にしてろって言ってたけど。」

俐久『お前はジヨンから離れた所で一人になるなよ。〇高の･･････連中にも近づくな。これはお前には関係ねぇ事だから巻き込まれるなよ。』

「うん･･････？」

俐久『ちゃんと掴まってろ。』

なんだか不安そうな表情をしてて
私はギュッと俐久の腰に手を回し

「･･････大丈夫だよ、俐久。」

そう呟いたんだ。

その瞬間＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

俐久『A･････････？』

「･･････俐久？どうしたの？」

俐久『･･････ｯ･･････』

『俐久････････なんで･･･泣いてるの？』

あの病室で、私のベッドの横に膝をついて
顔を伏せる俐久の背中を撫でる光景が

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿頭の中に流れた。

夢でも何でもなくて

(私が忘れてる･･････記憶だ。)

いつも憎たらしいくらいのあの俐久が
私の名前を呼んで泣いていた。