Liar Smile！６ (ページ13)

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81-2 (GD) 失いたくないページ13

ヨンベの言葉に二人は沈黙。

(一体･･････何が起きてんだ･･･この前の俐久といい、何を隠してる？)

Aに関して明らかに何を隠してて
それを決して口にしようとしない。

(Aの抜け落ちてる記憶に関係あるのか？)

疑問ばかりが頭の中を交差する中

海飛『あの頃、Aによく同じ事があった。』

奏多『海飛兄っ！』

俐久『･･････』

「あの頃って････虐めに合ってた頃って事ですか。」

海飛『ああ。原因は神経系だそうだ。虐めによるストレス、耐え難い身体的暴力･･････理由は分からない。だけど、呼吸困難で倒れた後は記憶が混乱して曖昧になる事がある。だから、もしも目が覚めてAの記憶がジヨンや君達の記憶と違っても･･････話を合わせてやってくれないか？あまり混乱させたくないんだ。』

戻ってきた海飛さんはそう言って

海飛『一体、何があったか･･･話してくれるな？』

俺の目を真っ直ぐ見つめていた。

.

.

.

海飛『成程･･････スジが会いに来たのか。』

チェリン『あの子を知ってるんですか？』

俐久『･････････Aの親友で･･･小学校からの幼なじみだ。』

ヤンゲン『幼馴染だったのか。そりゃ･･･ショックもデカい訳だ。』

俺達が見た一部始終を話し

奏多『････助けなきゃ良かったんだ、あんな女。』

海飛『奏多。どこに行く『Aの所。その女の話聞くの胸糞悪い。』

俐久『その顔のまま居たらAが泣くぞ。』

奏多『俐久こそ、その情けない顔でAに心配かけないでよね。』

奏多さんは表情ひとつ変えずに
全身から放つオーラを真っ黒に染めた。

「･････････最近もこんな事あったのかよ。」

俐久『ねぇよ。お前らに出会ったからは一度もな。』

俺の言葉に俐久の声は酷く優しくて

海飛『この話をしなかったのはA自体が良く覚えてないからもあるが･･････お前や君達と出会ってからは毎日楽しそうにしてるAを見て、言う必要がないと思ったからだ。だから･･････お前はそんな顔するな。』

いつもなら刺々しい海飛さんも
そんな風に言って俯く俺の頭を撫でた。

俺は怖かった。

あいつが･････････

Aがこの手の中から消えてしまう気がして

怖くて堪らなかったんだ。