80-2 (GD) 悪魔の囁き ページ11
その瞬間______________
〈パンッ・・・・・・〉
ヨンベ『チェリン!何やって『Aの痛みはこんなもんじゃないでしょ。』
周りの足を止めるくらい
頬を叩く音が響いて
チェリン『あの頃・・・・・・あの子が手を差し伸べてほしかったのは・・・それが出来たのはアンタだけだったのに。でも過去は過去。アンタも・・・もう前を向きなさいよ。』
そう言ってAが歩いて行った方へ歩き出す。
ヤンゲン『あーあ。カッコイイ女だわ、ホント。俺らより余っ程強いと思わん?』
ヤンゲンは感心したようにそう言って
ヤンゲン『まぁ、そういう事だからAの事は俺らに任せなさい ♪ 』
チェリンの後を追い
ヨンベ『ごめんね、いきなり痛かったよね。でもチェリン、あの子はAの事、凄く大事にしてるからさ。きっと・・・・・・許せなかったんだと思う。当時の二人の関係は俺達には分からないけど、君も君で苦しかった事・・・・・・きっといつかAも分かると思うから。時間が必要なんだよ、きっとね。』
ヨンベは優しい言葉を掛けて微笑み
『ッ・・・・・・・・・ごめ・・・なさっ・・・ヒクッ・・・ごめん・・・』
俺達もその場から歩き出した。
あの女はあの女で_____________
ずっと後悔をしながら歩き続けていたんだろう。
自分を守る事で精一杯だったんだと思った。
なぁ、A。
あの涙は俺達には心の底から本当に
後悔してるのが見えたんだ。
_______お前はそれでも許せないか?
楽しかった記憶も
______________あった筈なのに。
.
.
.
だけどそんな考えは俺が甘かったのかもしれない。
チェリン『っ、A!!!ねぇ!!』
ヤンゲン『チェリン!いいから、救急車呼べ!!』
後から追いかけた俺の目に写ったのは
「A・・・・・・?Aっ!おい、何がっ」
騒がしい人集りの和の中から
必死なチェリンとヤンゲンの声が聞こえて
人を掻き分け奥へ進めば
そこには地面に横たわるAがいて
その横で必死に体を揺するチェリンと
声を掛けるヤンゲンの姿があって
ヤンゲン『ジヨン!!』
チェリン『息・・・・・・っ・・・してな・・・』
俺は考えが甘かったんだと後悔したんだ。
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作者名:Miii | 作成日時:2020年9月2日 21時