Liar Smile！２ (ページ9)

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16-4 (俐久) 守りたいものページ9

家に帰るとリビングの明かりは
まだついていて

奏多『おかえり･･････また喧嘩？』

『･････････』

そこには奏多と

奏多『･･････今日は俐久の好きなおかずだったから、一緒に食べるってずっと待ってたよ。』

ソファーの上で丸まって眠るAの姿。

『････････海飛は。』

奏多『バイト。部屋連れてってよね。』

『は？お前が『嫌だね。俺まで一緒に待たされたんだから･･･それは俐久の仕事でしょ。』

奏多はそう言って二階に上がっていき

『ったく･･････』

俺は仕方なくAを抱き上げると

昔よりも重くなった身体に

(･････････来年は中学か。)

なんて頭を過ぎった。

.

.

.

《ねぇ、俐久～！昨日なんで帰っちゃったの！》

『あー･･･悪い。(普通に忘れてた。) 今日は相手してやっから、な？』

《ホントにホント？絶対！？》

- ･･････今日は俐久の好きなおかずだったから、一緒に食べるってずっと待ってたよ。-

昨日、そんな言葉を聞いたせいか
顔を合わす気にならなくて
朝から溜まり場に来た。

《でもさぁ、昨日のアレはハンパないわ！》

《全員、今頃病院っしょ？(笑)》

《これであいつらも懲りたっしょ？俐久に敵なしだな。》

朝も昼も夜もどんちゃん騒ぎの仲間達の中で

(昨日の飯って･･･なんだったんだろ。最近Aの飯食ってねぇな。)

俺は上の空。

共働きの両親に変わって

いつしか、料理はAの仕事になって

朝の洗濯は奏多、掃除は海飛と

自然と役割分担が決まってた。

- ねぇ、俐久も少しは手伝ってよ！-

- やだね。-

- もうっ、海飛兄もかなちゃんも家のことやってくれてるのに！-

俺は分担があるどころか手伝う事もしなくて
Aはその度に怒ってて

(あいつが【俐久兄】って呼ばなくなったの･･････いつからだったけ。)

俺も段々と家で飯すら食わなくなった。

《なんだ･･････アレ ; ; ; なんでこんな所に？》

《おい、ガキだぞ。構うなよ。》

一人物思いに耽る(ふける)俺の耳に
そんな声が聞こえて視線を向けたんだ。