Liar Smile！２ (ページ31)

今日:4 hit、昨日:15 hit、合計:23,430 hit

20-6 (奏多) 壊れてしまわぬ様にページ31

そして･････････

俺の存在にも気づいてて

横にいる生徒にではなく

「俺からすれば、あいつは恵まれてると思うけどな。なぁ･･････そう思わない、アンタも。」

そう呟く。

「今朝･･････校門の前でアイツの腕を掴んだ時。久しぶりに感じたよ、あんな憎悪。だから･･･アンタがアイツと関係ある人間だって直ぐに分かった。昨日の今日で･･････俺を見に来るとしたら、そうだろ？」

『･･････へぇ。俐久の言う通り、意外に利口(･･)だね？』

「で、アンタもアイツの兄貴？兄弟揃って過保護(･･･)なんだな。」

俺の敵意に強調された言葉で煽り

「そんなに心配なら鎖に繋いどけよ。」

『アドバイスありがとう。今度からそうするよ。』

「本気で言ってんなら鬼畜だな。」

(女の方が･･････良かった。この男は･･･嫌いだ。)

目を逸らさずに言葉を放つ。

『君はなんで･･････Aの事、気にかけるの。』

「女を口説くのに理由なんて必要？」

『口説く･･････ね。君には無理だよ、他の誰も無理だと思うけど。』

「どういう意味、それ。」

一瞬･･････

こっちの気が削がれるくらい

冷たい目をして俺を睨む。

初めて･････････

(まさか･･････俺が押されるとは思ってなかった。)

後ずさりしたい感覚に襲われ

『俐久が･･････言った意味がよく分かった。君がどんな傷を抱えてるかは興味はないけど、こっちも引けない事情があるんだ。もう･･････Aの事はほっといて。交わっちゃいけない人間だから、君は特にね。これは警告じゃなくて･･････お願いかな。君の為にもね？』

敵意には敵意を返すような人間には
こっちのが効く気がして
それだけを言い残してその場を去った。

.

.

.

『ただいま。』

俐久『何、撃沈？その感じ。kk 』

『煩いよ。』

俐久『マジ？図星？やるじゃん、アイツ。まさか奏多まで落とすとは思ってなかったわ。』

家に帰るとソファーに寝転んで
雑誌を読む俐久が
そんな事言って深く座り直し

『俐久はどっちの味方な訳。』

呆れながら俺もソファーに座る。