Liar Smile！１ (ページ11)

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4-1 (GD) つまらない日常ページ11

『なんだ･･････まだ居たのか。』

重苦しい朝の始まり。

(一ヶ月ぶりに会った息子に最初の一言が･･････それか。)

睨みつけるように見つめる俺に

『･･････何か言いたい事があるなら言いなさい。これから会議なんだ。』

そう言ってくる父親を無視して家を出た。

玄関を出て家を見れば大豪邸。
周りは金持ちだと羨む。

でもこの家は空っぽだった。

仕事仕事で帰らぬ父親に
母親は男を作って家を飛びだしたっきり
一度も会ってない。

- 待って！！お母さん･･･っ！お母っ -

- 離してっ！！！-

- おか･･････さ･･･ん･･････行かないでっ -

追いかけて追いかけて、
やっと掴んだ手は思い切り払い除けられた。
俺の顔も見ずに･･････

「学校･･････ダル･･･････」

それ以来、俺はあの家で独り。
冷たく静かな空間で強くなるしかなかった。
涙は･･････幼かったあの日に枯れ果てた。
母親が出ていったあの日に。

父親はそれでも相変わらず仕事人間。
息子が荒れ果てようが、警察沙汰起こそうが

- 私への当てつけか。-

まるで他人事。

高校になんて行く気がなかった俺を
学園の理事長だった祖父が

- 学校は勉強するだけの場じゃないんだ、ジヨン。お前に必要なものが･･･ここには沢山ある。-

そう言って入学させた。

元々、男子校の学園でロクでもない奴らの集まり。
世間ではゴミだクズだと呼ばれる連中ばかりで

傾きかけた学園を立て直す改革で
今年から共学になったものの･･････

今もまだ【クズ】や【ゴミ】の吐き溜まりだった。

ピリリリリリ･･････

「もしもし？」

『もしもし？ジヨン？ねぇ、学校サボって家おいでよー。暇。』

「暇ってお前も大学だろ。」

『サボった ♪ 待ってるからね？イイコト･･･しよ ♪ 』

それだけ言ってプツと切れる電話に
ため息をついて

(学校行くよりはマシ･･････か。)

なんて思いながらUターンしようとした瞬間

「って･･････迷った？ ; ; ; なんでぇ～ (泣) 今日が初日なのに！！！」

目の前の曲がり角の奥から
そんな大声が聞こえてきて除き込んだ。