63."彼女"の話 ページ13
一方、とある場所の、とある建物。
雷門との試合を中断したイプシロンのキャプテン、デザームは、長い通路をつかつかと歩いていた。
ガランと静まり返った通路では誰にも遭遇しなかったが、前方からやって来た人影にデザームはピタッと止まる。
そしてその人影もデザームの姿を確認すると、歩みを止めた。
「やぁ、デザーム。どうだった？雷門との試合は」
「......えぇ、まあまあ、といったところでしょうか」
穏やかな声色の問いかけにデザームは敬語で返した。
人影はその返事にフッと笑う。
「そうか。昨夜、雷門のキャプテンに会ったよ。彼、なかなか面白そうだね。あ、そう言えばデザーム......、
......"彼女"はどうだった？」
"彼女"、という言葉にデザームは少しだけ目を細めた。
そして暫しの沈黙の後、静かに返す。
「......何も......何も変わっていませんでしたよ。あの頃のアイツのままです」
「......そう」
人影は一瞬黙り込むと、すぐにデザームに穏やかな笑みを向けた。
「まあ、とにかくご苦労だったね。ゆっくり休んだらいいよ。またいずれ雷門とは戦うことになる」
「いえ、休息など必要ありませんから......。それでは、失礼します......グラン様」
デザームは一礼すると、通路の向こう側へと去っていった。
デザームを見送ったグランと呼ばれた人影はしばらくの間その場に立っていた。
するとそんな人影の横にもう二つの人影が現れた。
「ようグラン。どうした、こんな所で突っ立って」
「何かあったのか？」
「......お前たちか、バーン、ガゼル」
「何だよ、シケたツラしやがって。お前らしくねぇ」
「ちょっとね。......"彼女"のことさ」
「......なるほどな。会ったのか？」
「いや、デザームから聞いただけさ。でも......」
−−−−本当に忘れているんだね......−−−−
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女アスパラ - すごく面白いです‼‼‼‼つずきまってます (10月22日 20時) (
レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
麗乃(プロフ) - 面白くて続きが気になります。更新待ってます‼ (2022年4月10日 13時) (レス) id: f8afe95a72 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます！ (2020年11月22日 16時) (レス) id: eec8bbc77e (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 妖怪ウォッチの作品共々更新再開お願いします｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2020年7月19日 0時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 此方の作品も更新お願いします。 (2020年5月3日 3時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AZUSA | 作成日時：2017年12月4日 23時
