51.木暮 夕弥 ページ1
円堂達が呆然としていると、逃げていった少年と入れ違いに、サッカーボールを脇に抱えた少年が現れた。
「まったく･･･。しょうがない奴だ。ちょっと目を離したらすぐにサボって･･･」
その少年の目に、土だらけで落とし穴から這い上がってきた塔子が飛び込んできた。
少年は慌てて塔子に駆け寄る。
「大丈夫ですか？」
心配そうな声に塔子は、「だーいじょうぶ大丈夫」と笑って答えた。
少年は拳と手のひらを合わせて一礼すると、円堂達に向き直った。
「申し訳ございませんでした。うちの部員がとんでもない事を致しまして･･･」
その言葉に円堂達はひっかかった。
「“うちの部員”？」
「てことはアイツ･･･」
座り込んだままの塔子は、自分の隣を見た。
そこにあったのは少年のサッカーボール。
そして思い浮かんだのは嫌味な笑みを浮かべる先程のイタズラ小僧。
「「「「サッカー部ぅ！？」」」」
「アイツがかよ！？」
「えぇ。木暮というのですが、それが困った奴でして･･･。周りは全て敵だと思っていると言うか･･･」
「敵？」
漫遊寺中サッカー部のキャプテン、垣田は少年、木暮 夕弥について話し始めた。
木暮は何かと短気で、練習でも気に入らないことがあるとすぐチームメートに突っかかり、喧嘩を起こす。
垣田達は木暮の精神を鍛え直すため、彼を練習から外して一から修行をさせているのだ。
だが木暮は、それをいじめられているというひねくれた考えをしてしまい、仕返しのつもりでイタズラをしているのだそうだ。
「でも、どうしてそんなに皆のことが信じられないのかしら？」
「木暮は小さい頃、親に裏切られたようで･･･」
「え･･･」
その言葉に、春奈が小さく反応した。
そんな彼女を、鬼道が静かに見つめていた。
「(親、か･･･)」
顔には出さなかったが、Aも微かに反応した。
今はもう遠い人となってしまった家族を思い出して･･･。
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女アスパラ - すごく面白いです‼‼‼‼つずきまってます (10月22日 20時) (
レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
麗乃(プロフ) - 面白くて続きが気になります。更新待ってます‼ (2022年4月10日 13時) (レス) id: f8afe95a72 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます！ (2020年11月22日 16時) (レス) id: eec8bbc77e (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 妖怪ウォッチの作品共々更新再開お願いします｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2020年7月19日 0時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 此方の作品も更新お願いします。 (2020年5月3日 3時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AZUSA | 作成日時：2017年12月4日 23時
