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「…っ、タキザワ、くん……！」
咄嵯に逃げようとしたが、すぐに捕まってしまう。
「待てよ、逃げるなって」
「離してくれないかな」
「つれねえなあ。せっかく会いに来たっていうのに」
「自分は何も頼んでいない」
「冷たいねぇ。……なあ、なんでだよ。なんでお前までそんなこと言うんだよ」
「タキザワくん？」
様子がおかしいと思い、彼の様子を窺う。すると、彼は顔を歪めながら笑った。
「……くく、ははははは！！あーあ、ホント馬鹿みてえ」
「……どうしたのさ、急に」
「いや？ちょっと昔のこと考えてたらさあ。なんか、すげーイラついてきてさ。気づいたら、あんたのこと殺そうとしてたわ」
「……まあ、喰種であれば人を殺すだろうね」
「ああ、そうかもしんねーけど。そういうんじゃないんだよ。……なあ、わかるか？」
「……分からない、というよりも…分かりたくないのが本音だ」
「あっそ。ならいいや」
そう言うと、彼は私の首に手をかける。そして、そのまま締め上げ始めた。
「ぐッ……！ぅ、ぐ……」
「ほらほら、苦しいだろ？早く死んじまえば楽になれるぜェ？」
「さすが…っ…喰種といったところ、か」
「……ッチ」
彼は舌打ちをしながら、さらに力を込める。
「なァ、なんで抵抗しないわけ？」
「っ……してはいるのだけど、どこかの誰かが馬鹿力でねえ……」
「……へぇ？」
「っ！？なっ……」
突然、身体が宙に浮かぶ感覚がする。そのままベッドに投げ捨てられると、彼は私の上に覆い被さってきた。
「……じゃあさ、こういうことされても文句言えねえよなァ？」
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