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案の定
ドアを開けるとお風呂上がりの純也くんが立っていた。
「髪の毛びちょ濡れですよ」
サラッと前髪をかきあげてあげる。
純也くんの金髪は冷たくて、このままだと風邪を引いてしまいそうだ。
「一緒に寝る。」
「その前に髪の毛乾かしましょ。ね？」
一緒に寝るのは別にいいのだがこの人が風邪を引いたら大変だ。
手を引きベッドへと座らせる。
ドライヤーをセットし純也くんの髪の毛を乾かす。
優しく風を当てていくと猫背の背中がさらに丸くなってくのが分かる。
完全に寝てるなこの人
「起きれますか？」
ゆらゆらと背中を揺する。
「ん……」
重たい瞼を擦るようにしてその金髪から不機嫌そうな瞳を覗かせる。
「ご機嫌ななめですね」
「酒井くんが悪い」
わしゃっと、純也くんの乾いた髪に触ると黒い眉毛が嬉しそうに上がった。
29歳児の相手も困ったもんだ。
「酒井くんがAのこと独り占めするから俺は怒ってんの」
気づいてなかったのかよと、
頬を膨らませてこちらへもたれかかって来た。
さっきまでムスッとしてた人とは思えないぐらいデレて来るのが可愛くって、
ヨシヨシと頭を触る。
「俺純也くんの理解者じゃないんで言ってくれないとわかんないですよ笑。」
この人の考えはたまに理解できないことがある。
それを察しってって言われてもね……
「Aの馬鹿……もう知らないからな」
純也くんは拗ねて自分の住処のベッドへと潜ってしまった。
「ちょっと俺も寝たいんですけど」
布団の隙間から足を入れ2人でベッドの上へ横になる。
眠たい純也くんの体温は上がっていて布団の中があったかい。
「次からはAに伊東純也って名前でも書いとくかなー」
ボソボソとつぶやくように喋り出す。
「俺は純也くんのものじゃないんでそれはできかねますね」
「良い考えだと思ったのに」
俺はものじゃないし、純也くんの抱き枕でもない。
純也くんのツンと尖らせた口からは納得していない様子が伺える。
この人意味わかんないところで俺に独占欲出してくるからな。たまに距離感がバグってしまう。
純也くんに甘々の俺も悪いけど笑
「じゃあこのまま一生ベッドから出さない」
後ろから手を回されがっちり固定される。
子どもか！
アラサーだって言うのに本当に保育園児みたいで、全く手が焼けるぜ。
「わがまま純也め」
純也くんの思う様にはいかないぞという意味も込めてペシっとおでこにデコピンを食らわせてやった。
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かんざき(プロフ) - かむかむさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです。リクエストご期待通りに仕上がるか分かりませんがちょっくら書いてみたいと思います！待っていてください (2023年1月27日 22時) (
レス) id: 5412be5dc6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ - 雷雷､とっても面白かったです！リクエストが可能かは分かりませんが､こんな感じのお話を17番さんで見てみたいです！ (2023年1月27日 18時) (レス) id: 824bd81ecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かんざき | 作成日時：2023年1月17日 17時
