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稲妻(I.J) ページ4

2022年

カタールに来日してから1週間が過ぎた。
ホテルでの俺の部屋の隣は純也くん。

なんだけど……


「なんで毎回俺の部屋にいるんすか?」


この人自分の部屋があるのにわざわざ俺のところに来るんだよね。じゃあ俺が純也くんの部屋行こうかって言えば来ないでって断るし……俺だって自分一人の時間がほしい

純也くん意味わからん。
 
多分脱ぎ散らかした靴下や、パンツや、Tシャツで溢れかえっているのだろう。
 
安易に想像できてしまう。

「あ、バナナ食べます?」

「うん。食べる」

俺の部屋に来る度に与えているバナナ。もはやエサやり感覚
この人毎日バナナ食べて飽きないのだろうか?

毎回ここに来てバナナをよこせって文句を言うから、
純也くんのために外に出てカタールの地でバナナを買ってきてやってるんだ。

毎日食べてもらわなきゃ逆に困る。

にしても、金髪といい、バナナといい、なんで黄色?

 
「あ、わかったわかった!黄色が好きなんでしょ純也くん!」

「は?どーゆうことだし」

どーゆうことはこっちのセリフだ笑
意味不明な純也くんに頭を抱える。

「このバナナ小僧!」

「ひどーい」

両手を顔に持っていきTTポーズをして
口をとんがらせる純也くん。

「それの流行りもうすぎましたよ」

「えー、はや!」

時代の流れなんて多分純也くんには関係ない。
どうせぼーっとしてるから自分が学生時代の記憶で止まっているんだろう。

「純也くん歌わなくていいんですか?チャーラーヘッチャラーって笑笑」

「ねー!ガチやめろ笑」

「純也くんその時代でまだ止まってる」

「うざい」
 
「おじさん純也くん」

煽りに煽りまくる。
あー、純也くんいじるの楽し

 
「だまれ!」

寝っ転がっていたベットの枕を投げつけられる。

「痛い笑」

ガキなのかおじさんなのかどっちかにしてくれ笑

「あと1時間ちょいで練習始まりますけど、どうします?」

「うーん。寝る」

俺のベットの上にうずくまる。
せっかく朝綺麗にしたのに。後で直してね?


「Aもおいで」

布団の中から手が伸びてきて引っ張られる。

「うわ!」

「一緒に寝るぞ」

布団の中に引きずり込まれ、俺も寝る体勢に無理やりなる。

「俺も寝るの?」

にっといたずらっ子みたいに笑う純也くん。

こりゃ抵抗できません。
お手上げです。

「30分だけですよ」

3秒も経たないうちに寝息が聞こえる。
こりゃダメだ聞いてないや

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設定タグ:サッカー日本代表 , 板倉滉 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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かんざき(プロフ) - かむかむさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです。リクエストご期待通りに仕上がるか分かりませんがちょっくら書いてみたいと思います!待っていてください (2023年1月27日 22時) (レス) id: 5412be5dc6 (このIDを非表示/違反報告)
かむかむ - 雷雷、とっても面白かったです!リクエストが可能かは分かりませんが、こんな感じのお話を17番さんで見てみたいです! (2023年1月27日 18時) (レス) id: 824bd81ecb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かんざき | 作成日時:2023年1月17日 17時

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