弟が無能な訳ない【wrwrd】

＋１９ ページ23

朝起きると、頭痛は引いていた。

良かったなんて安堵しつつ、眠いと行きたくなくなる。

...睡眠は大事やぞ。


うだうだしてから、諦めて着替え、下に降りる。

リビングに入ればキッチンの方でうみが朝ご飯を作ってくれていて、おはようと声をかけた。

ut「おはよう。体調は治ったん？」

『ん、治ったで。ありがとーな。』

ut「別に何もしとらんわw」

何気ない会話を続けて、食事を終える。

歯磨きをして、身嗜みを整えて、玄関を出た。


今日は確か木曜日や。

...うっわ、体育。しかもプール清掃。

緑のパーカーのアイツを思い出せば、自然と溜息が出てきて。


...悪戯するやろなぁ。

水かけまくったり、虫投げたり。


...まぁ、度が過ぎたら俺が言うからな。

ゾムはうみに絡んで来ることが多いから、何かあったら許さんわ。



??side

久々にこの町を歩く。

同じくらいの年代の、制服を身にまとった子達を通り過ぎていく。

その生徒達は商店街や交差点を通り過ぎて、一つの学校に入っていく。

その逆方向に向かう途中、二人で歩く生徒を見つける。

何となく見たことあった気がして、後ろを振り向いた。

運転手が、どうかしたかと問うけど、わざわざ止まらなくても良いだろう。


...多分、いつかしっかりと会うんだから。

??「何となくこっち来て良かったわ。...もしかしなくても、俺、プロか？」



Aside

話してて、周りの声が耳に入った。

＿あ、あの車！PH財団のものじゃない？！

＿マジじゃん？！すごくね？！

PH財団。ここの隣町に屋敷がある財団。

昔から耳に馴染みのあるその財団は、俺らがとてもお世話になったとこで。

懐かしいなんて思い出していれば、学校に着いた。


...眠い、と考えて椅子に座れば、すぐに寝てしまった。

＋２０→←＋１８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す