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Aside
イライラしながら自転車に跨り、商店街に向かう。
一番手前の本屋に入って、小説のコーナーに行く。
綺麗な表紙の新刊が入っていて、どれも目を奪われる。
...ふと、心惹かれる本を見付けて手に取り、買う。
素敵な本を見付けて、先程の事何か忘れていると、知り合いの声がした。
『...うわ、近くにゾムおるし。』
そう、食害ゾム。
見付かる前にと他のお店で買い物を済ませ逃げる。
...商店街出る時に名前を呼ばれた気がしたが気の所為だと思いたい。
そのまま家に帰ると、うみは宿題も書類も終わらせて本を読んでいた。
ただ、濡れた服の袖を見て心の中で溜息をつく。
『うみ、風呂、洗ってくれたん？』
ut「ん？あぁおかえり。洗っといたで。」
『ありがとな。でも、無理せんでな...？』
分かったと答えるうみを見てから、買ってきた物をしまう。
...飯作るか。
utside
僕の兄は過保護だと思うわ。
でも、Aが怪我してたら働かんで欲しい。
...無理する無能は僕だけで充分や。
小さく呟いてから時計を見ると、針は18:40を指してる。
あ、ご飯作らなきゃやん。
本をおいて立ち上がる。
つきりと足は痛むけど、テーピングして貰ってからだいぶマシになった。
もっと痛いんは、僕が転んだ瞬間のAの顔。
焦りと絶望の入り交じった顔で、一瞬で表情を変えるのは痛々しくて、嫌や。
んな事考えてキッチンの方に向かうといい匂いがしてくる。
まさか、
そう思ってドアを開けるとAが料理をしている。
『お、丁度呼ぼうと思ってたんや。ええタイミングで来たな。』
綺麗な形のハンバーグに丁寧にかけられたソース、人参のグラッセ。それとサラダ。
ut「ごめんな、A。作らせてもーて。」
『全然、こんぐらい大丈夫や。悪いけどご飯は自分でやってくれへん？』
ut「ん、任せてや。」
Aside
うみ、と呼ぶ。
『...書類とか、わざわざ遅れんくてもいいんやで。』
ut「...でも、」
＿完璧にこなしたら無能の鬱や、無くなるやろ？
目を見開いた。
頑張っても意味無いと訴える深海の様な真っ青で真っ暗な瞳。
『っだと、してもや。俺がおる。好きには言わせん。
...そん、なに頼りないか、俺は。』
ut「何で、Aがそんな顔すんのや。無能は僕に‘ なった’やん。」
『...その無能はもう要らんのやぞ。お願いやから、』
ご馳走様、と食器を置いてうみは戻っていく。
...もっと、頼ってや。
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ゆとは(プロフ) - 苺華さん» へ、泣かんでください...？まだ続き書くんで、涙は最後に残してください...。(？) (2019年10月5日 7時) (
レス) id: f7fb952562 (このIDを非表示/違反報告)
苺華 - やばい、、泣きそう笑 (2019年10月4日 23時) (レス) id: 1128e57cc5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとは(プロフ) - 紗柿さん» え、純粋に嬉しいです。僕自身、語彙力が足らないのに、そう言って頂けるととても嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年7月7日 18時) (レス) id: 3a54a8b465 (このIDを非表示/違反報告)
紗柿(プロフ) - 作者様の選ばれる言葉とか表現が好きです！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2019年7月7日 18時) (レス) id: 1a7abc7277 (このIDを非表示/違反報告)
ゆとは(プロフ) - 雪うさぎ@国民同盟/新垢さん» ん？？？あの、ありがとうございます！主が無能系は確かに多いっすね。いや、でも、ふと思ったんすよ。...両方実は有能にしてしまえば？と(語彙力)コメントありがとうございます！ (2019年7月6日 21時) (レス) id: 3a54a8b465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆとは | 作成日時：2019年6月28日 21時
