WANTED (ページ7)

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ハマちゃんの役割　(桃) ページ7

リュウセイの部屋から出て目指すは操舵室。

アキトが甲板にいたから、ハマちゃんが確実にいるのがわかってる。

ルンルンな気分で扉を開けると、やっぱりいた。

真剣な顔で舵を握ってる。

と、思いきやこっち向いて変顔してきた。

ハマちゃんはウエスト海賊団の船長。

とは言うもののあまり船長らしいことはしてない。

今日みたいに操舵をしてる時が一番船長っぽいのは秘密。

ギター弾いたり、マジックを皆に披露したり、コーヒーを振る舞ったり、釣りしたり、とにかく自由。

自由すぎて戦闘時にも戦いに交じる事もある。

船長って最後まで戦わんイメージやん？

ハマちゃんはちゃうねん。

何なら両手に剣持ってシゲと一緒に突撃していくこともある。

やから敵もまさかハマちゃんが船長やと思わんと「船長出て来いや！」って叫んだりする。

「出て来てるで～。」って呑気な声で言うもんやから、周りから見てる分には面白い。

もうちょっと船長らしい姿も見てみたいんやけどな。

まぁでも船長がそんなんやから俺らも気楽でええけど。

後は大事な時にいないっていうこともよくある。

敵襲にあった時もトイレに行ってて戦闘が始まった事に気づいてなかったし、アキトが操舵中に船に穴が空いた時、交代したかったのに逆に穴の様子を見に行ってしまったり。

まさに予測不能。

まぁでも何やかんや言ってそれが楽しいんやけどな。

ハマちゃんに負けないくらいの変顔を返す。

操舵の邪魔したらあかんし、そろそろ移動するか。

近くに行って、舵を握っている筋肉質な腕にチュッとする。

「うわぁぁぁ！！」

さ、次行こ。