31 ページ31
最後の部屋に行くと誰もいなかった。
アキト『やっぱりか。』
ん？やっぱりってどういう事？
不思議に思っていると、タカヒロがダイキに刀を突きつけた。
ノゾム『えっ、タカヒロ何してんの！？』
『そうやで！ダイキやで！』
リュウセイ『何する気なん！？』
動揺した俺たちはタカヒロの腕を掴んで必死で止める。
が、腕はびくともしない。
ジュンタは何か事情を知っているらしく、俺たちを誘導して奥の扉の方へ連れて行った。
アキトは斧を構え、タカヒロは刀を突きつけたままダイキに対峙する。
2人に武器を突きつけられても焦る様子のないダイキ。
俺たちが知らない何かが明かされようとしているんやろうか。
ダイキ『あーあ、ジュンタを国王様に差し出せば俺が出世できたのに。いつ気づいたん？』
い、今、何て言った？
いつもと変わらない態度でとんでもない爆弾発言をしたダイキに俺たちは目を丸くする。
アキト『印をつけといたんや。』
タカヒロ『ホンマ、目立つ印付けてくれたで。』
そう言ってタカヒロは刃先をダイキの腹に向け、クイクイと動かす。
アキト『お前が敵じゃなかったら、今頃この部屋には最後の四天王が待ち構えてたはずや。……国王がご丁寧に言ってたからなぁ。”招集をかけたのにアイツが来ない”と。そら行けへんわな。俺が切ったんやもん。』
ダイキ『なるほどな〜。それで気づいたんか。さすが四天王に選ばれるだけあるわ。』
頭の後ろで腕を組み、普段の会話と同じトーンで続けて言う。
まさか、四天王の1人やったんか……。
未だ信じられない気持ちで3人のやり取りを見ているしかできない。
ダイキ『最初からそのつもりでトモに近づいたんや。利用したろ思てな。上手く行ってたのになー。気づいてなかったやろ？』
そう言うと、俺の顔を見てニッコリ笑う。
その笑顔の奥には黒い何かが渦巻いているんやろう。
俺にはその笑顔が怖く感じた。
ダイキ『残念でした。』
目が全く笑っていなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かんた(プロフ) - ゆさん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございました！感想とても嬉しいです！恐縮です＞＜ 新作の構想はもうできてるので、また投稿した際はぜひよろしくお願いいたします！ (2021年1月27日 14時) (
レス) id: b73ff05158 (このIDを非表示/違反報告)
かんた(プロフ) - アップルパイさん» ご丁寧にありがとうございます！感想とても嬉しいです！またボチボチ投稿していきますので、今後ともよろしくお願いいたします！ (2021年1月27日 14時) (レス) id: b73ff05158 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！いつも更新楽しみにしておりました。このあと緑さん自身や彼の人間関係がどうなるのかとても気になりますが、こういうメリバ風味な作品大好きです！作者様の文才にただただ感服です。新作も楽しみにしております^^ (2021年1月26日 17時) (レス) id: c2197c2c66 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - 完結おめでとうございます!!お話、面白かったです！このお話のおかげ(?)で神ちゃんが狂っていくお話が好きになりました!!まさかの完結でびっくりしたのですが満足でした！(上から目線すみません)もし新作のお話を作られたら絶対見ますね!これからも頑張ってください!!! (2021年1月26日 15時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かんた | 作成日時：2020年12月16日 15時
