【銀魂】鬼と鬼神【土方十四郎】

十三 ページ15

土方side





瞼の裏が明るくなり、目を覚ました




朝日は昇りきっていないが、少し明るくなり始めている





いつの間に寝てたんだ、俺…





土方「……A…？」





布団を見ると、静かな寝息をたてていた筈のAがいない




アイツ、傷だらけのままどこ行きやがった！？





荒れる心を落ち着かせ、ぼやけていた視界が回復してくると、縁側に人影を見つけた




しばらくその背中を見つめたままぼんやりとしていたが、突然頭が覚醒して、隣に歩み寄る





A「……私、起こした？」




土方「いいや、たまたま起きた。傷大丈夫か？まだ寝てろ」




A「……もう大丈夫。鬼神だから回復は人間の数十倍早い」




土方「…無理すんなよ」





会話が途切れる




どちらも何も言わず、ただただ朝日が昇るのを眺めていた




チラリと隣を見ると、目に痛々しく包帯を巻いた顔を真っ直ぐに向けている






こんなに近くに大嫌いな人間がいるってのに、Aは身構えるどころか警戒ずらしない





俺は、試しにもっと近くによってみる







……ピクリともしない







思いきって頬に手を伸ばす







……チラッと頬に触れる手を見ると、すぐに顔を戻した









何でだ！？









何でここまでしても身構えねぇんだ！？




少し狼狽えがちに手を引いた





A「……何がしたいのか、よく分からない」





投げ掛けられた声に驚き隣を見ると、Aが俺の顔をのぞきこもうとしていた





予想以上のAとの近さに、思わずフリーズする






近くで見たら、コイツ、余計に肌白いな





きめ細かで、シミは勿論、ホクロもない





紅く薄い、形の整った唇に吸い寄せられそうになって、ギリギリのところで我に返った





土方「わ、悪いｯ！」





無意識の内に、ただでさえ近かった距離を更に縮めていたらしい




半分抱き締めるような形になっていることに気付き、慌てて離れた





土方「ｯ！？！？」




A「……自分で近付いたのに、何故自分が驚いてるの」




土方「ｯるせー！！！」




A「……大きい声を出すと、他の人も起きる」




Aの一言にハッとして、後ろを振り返る




いびきをかきながら寝ている野郎どもがいた





A「…………」ｽﾀｯ




土方「！おい、どこ行く！」




A「……散歩」




土方「まだ治ってねぇだろうが！大人しくしてろ！……それに……」




A「……大丈夫……ちゃんと戻る。心配なら見てればいい」





言葉を先読みされ、仕方なく隣に立って歩きだした

十四→←設定

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す