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…俺の勘違いではなかったらしい。ふたりはきっと、心から愛し合っていて、それでいて、素敵な関係なのだと、人目見ただけでわかった。



けど、あのヤンチャな重岡が、まさか神山と…そんな重岡が、見たこともないような笑顔で神山の方を見てるんだから、おれは心底ビックリしたけど。

そう思いながら2人を見ていると、不意に、重岡が首を傾けて。
そのまま神山の方に近づいたかと思うと、重なり合ったふたり。





…っんま、近頃の子供らは。マセガキが。( 決して、妬んでるわけではない。)






「あほ、っこんなとこで、誰か見てたらどうすんの!」
「誰もおらんよ、こんな時間に___」






そう言いながら重岡は横目で後ろ、つまり俺がいる方を見ると、パチリと混じり合う目線。




「…よ、よォ、」





アカン、俺も動揺して、よォ、やなんて、訳分からへんこと言うてもた。

けど、重岡も重岡。俺の存在に気づくと、みるみるうちに顔を赤くして、まるで時が止まったかのように立ち尽くす。






「じゅ、じゅん、た、おま、おまえ…!!」
「…見てました?」
「バッチリと、」





ほらぁ!と重岡の影に隠れる神山、顔をリンゴのように赤くさせながら俺に牽制してくる重岡。カミッカミやけどな。なんともカオスな状態。





「仲良しなんはええことやけど、さっさと帰れよ」
「淳太、今日のこと、記憶から抹消して」
「それは難しいわ」
「アカン!今すぐ消して!」
「お前がイタズラもうせえへんって誓うならな」
「…それは、むり!」





静かな廊下に響き渡るくらい、大きな声で無理やー!という重岡の隣で微笑む神山。こんなヤツの恋人が、こんなにもいい子やなんて、考えられへんな…





「神山、ほんまに重岡でええんか?神山やったらもっとええ人おるやろ」
「淳太!余計なこと言わんでええねん!」
「だって、こんなうるさくって、ガキっぽいヤツ…」
「淳太に言われたァないねん!」





ワイワイ、ガヤガヤと重岡と言い合いをしていると、隣から、中間せんせい、と掛かった声。






「俺、しげと居られて、しあわせです」





そう言いながら、重岡の腕に自分の腕を絡ませる神山は、マドンナと言われるだけあって、すんごく可愛い。

そんでもってその隣の重岡は、神山の可愛さにやられすぎたのか、アホ面。


こんなタジタジの重岡を見るのは初めてで、なんだか見ててすんごくおもしろい。


このカップル、これからも見守っていくとするか。



3 . 告白現場→←2 . 中間センセイとふたり



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作者名:ぴな | 作成日時:2023年1月14日 19時

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