関西家族物語。

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保育園から帰ってきてから、大毅は本当に私のそばから離れず、ちょこまか追いかけてきました。


「ママー？遊ぼー？」


「あかん。洗濯物畳まなあかんから。」


「ならだいきもやるー！」


……まぁ、手伝ってくれるからよしとしましょう。




そうこうするうちに、崇裕も帰ってきました。


「おかえり」


「ただいまー、んふふっ」


「何笑っとるん」


「いや、ママおるなーって思って」


「なにそれ。」


相変わらずよくわかりませんが、嬉しそうで何よりです。




「ママー！次はなにするん？」


「ご飯作ります。」


「やったー！ママのご飯！パパな、チャーハンと卵かけご飯とカップラーメンしか作らへんねん。」


男飯！って感じがするメニューですが、頑張ってくれたことがわかり、ホッコリした気持ちになりました。


「今日のご飯なにー？」


「んー？ハンバーグ。大毅、お手伝いしてくれる？」


「するー！」


「崇裕は……、まず宿題やな。」


そういえば、輝いていた崇裕の目が、シュンと細くなり、じっとりした目で睨まれました。


「そんな目したって、だめ。半分はやらないと、大毅と二人でやるからね。」


そういって脅すと、あら不思議、いつもよりかなり早い取りかかり。頼むから、いつもそうしてくれ。




「ママー！だいきの見てー！ハート！」


「おー、かわいいやん」


「ママのぶん！」


「そうなん？ありがとう」


「じゃっ、じゃあ俺は、星作る！」


「いや、ごめん、星は上手に焼ける自信ないわ」


「えー……」


こんなやりとりをしながら用意をしていると、夫が帰ってきました。


「ただいまー、え、めっちゃええ匂いするやん！」


「おかえりパパー！ハンバーグやでー！」


「おっ！ハンバーグか！ひっきにっくひっきにっくうっれしっいなー！」


「あー！だいきもやるー！」


「じゃあ俺はハンバーグ師匠やる！」


子供たちが夫の方に行ったので、その間にハンバーグを焼いてしまいます。


こんなに賑やかなリビングは久しぶりで、なんだか懐かしいです。




「はいっ！できました！皆さん手を洗って席についてくださーい！」


「ひき肉ー！」


「ハンバーーーグ！」


「ひっきにっくひっきにっく……」


「いい加減にしなさいっ！」


あぁ、早くも、全然言うことを聞かない日常が帰ってきたようです。あぁ、残念。


いい子でいてほしいと思う反面、みんなが元気に笑っていられることに、幸せを感じました。


END

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