村上家 黄 橙 ページ44
「ご飯やでー」
と声をかけると、我が家では、バタバタバタッ!とすごい勢いで走る音と、ジャーッと水の流れる音が聞こえます。
「おかんっ、今日のご飯何ー?」
「アマトリチャーナ」
「えー!お鍋じゃないん?!」
「つべこべ言わんと、手、洗ってきぃ」
おわかりでしょう、走ってきたのが次男の照史、小学一年生。
「いっつも言われんねんから、最初から手、洗えや」
「だってぇ!今日のご飯、気になるやん?!」
「すぐわかるやんけ」
冷静につっこむこちらが、長男の淳太、小学三年生です。
「……あれ、おとんの分は?」
「何時に帰ってくるんかわからんのに準備できへんやん」
「いや、帰ってくるやろ」
「いや、帰ってくる日の方が少ないやん。別に今日連絡来てへんし。」
「でも、」
「なーあー!手ー、洗ってきたー!はよ食べよー!」
私と淳太の会話は、照史によってぶったぎられ、今日も賑やかな晩御飯が始まりました。
「今日何で鍋じゃないんよー?」
「なんで、って言われてもなぁ……照史、そんな鍋好きやったっけ」
「やって、素うどん食べれるやん!」
「いや、鍋の時点で素うどんじゃないやん」
「具、どければいけるやん!!」
「おかん、素うどんってそういうもんなん?」
「んなわけあるか」
我が家の食卓は、毎日、賑やか。うるさいくらいです。
「お風呂だれから入るー?」
大抵、渋って入ってくれない、いつものこと……
「あ、俺入る。照史も、一緒に入ろ。」
「えー?なんでなーん?俺、まだ……」
「ええから!」
では、ありませんでした。
「じゃあ、二人仲良く入ってきてくださーい。」
「はーい。」
「なんっでなん?!」
ぷんすかしてる照史を、宥めながら、淳太がお風呂場へつれていってくれました。
いつもなら、
「この図鑑読み終わったら。」
とか、とてつもなく時間がかかる提案をしてくるのに。どういう風の吹き回しでしょうか。
とりあえず、私はのんびり家事を片付け、なんならテレビまで見れちゃう余裕までできました。
「ぽっけっぽっけっぱぴぷぺぽーっけっ!」
お風呂場からは、謎の曲が聞こえてきます。
「じゃかじゃかじゃーん!じゃかじゃかじゃーん!じゃかじゃかじゃかじゃかじゃんけんぽんっ!」
楽しそうで、何よりです。
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カミツレ(プロフ) - ぽむさん» ありがとうございます!レコメン大好きなので笑これからも、知ってる人にはわかるネタを少しでも多く織り込めるようにがんばります笑 (2020年1月2日 11時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ - 今日一気に読ませていただいたんですが、めっちゃ面白かったです!レコメンのネタがちょくちょくあって楽しかったです笑笑 (2020年1月2日 0時) (レス) id: f9b9251c57 (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - ゆうがさん» ありがとうございます!これからの方向性が決まったら続編作りますね(^^) (2019年12月2日 11時) (レス) id: 09f1bbf57a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうが(プロフ) - はじめまして。私は、この作品が本当に好きで、もう何回もリピートして読ませていただいています。続編もとても楽しみにしています。これからも頑張ってください!作品楽しみに待っています! (2019年12月2日 0時) (レス) id: aa407f4b4b (このIDを非表示/違反報告)
カミツレ(プロフ) - 百合さん» ありがとうございます!これからもよろしくおねがいします(^^) (2019年2月25日 8時) (レス) id: c2f175e3b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カミツレ | 作成日時:2018年12月1日 23時