もう20歳になりました ページ30
恭平side
仕事の帰り無性にタピオカが食べたくなって
寄り道していた
謙杜を誘ったけど
「ごめん、今日用事あんねん。今度行こな！」
っと断られてしまった
タピオカ屋さんまで歩いている途中、
知っている後ろ姿を見た
もしかして…
「あ、あのっ」
気がついたら声をかけていた
「はい…え！？恭平！？」
やっぱり
「ちょっと声大きいっすよ、Aちゃん」
「あ、ごめん。びっくりしたからついね」
「なにしてんすか？」
「タピオカ食べたいな〜って」
「ちょうど俺も行く予定なんで、一緒に行きましょうよ」
「ええで笑」
2人でタピオカ屋さんに向かった
「恭平、未成年やのに平気なん？」
「もう未成年ちゃいますよ」
「この前の誕生日でもう20歳なったん！？」
「なりました」
うわ〜早いな〜っと笑うAちゃんは
俺の憧れたあのときと全く変わっていなかった
「なに飲みたいん？」
「ミルクティーにします」
「じゃあAもそうしよ〜」
一人称がAなのも変わってなくて
懐かしいなと思った
「タピオカミルクティー2つお願いします」
Aちゃんはスマートに会計をすませた
「あ、お金…」
「ええよこんくらい笑 20歳になったばかりの
かわいい恭平に買ってもらうほどお金に困ってないんでね笑」
「ありがとうございます」
「恭平は偉いな」
「なにがっすか？」
「Aみたいに逃げんとちゃんと頑張ってるやろ？」
Aちゃんの表情は悲しそうだった
「確かに逃げへんで頑張ってます。でも俺はAちゃんのこと、
逃げたとか思ってませんよ」
「ありがとう、デビューできるように頑張ってな」
「もちろん頑張ります！」
「じゃあな」
「あ、連絡しても大丈夫っすか？」
「いつでもしておいで」
やっぱりAちゃんはかっこいいな
.
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作成日時：2020年1月26日 14時
