伍伍 ページ6
馬「佐々木は死んだ…あぐりと手を繋いで発見だとさ……」
貴方「なんで……」
馬「お前が1番分かってんだろ？
朝、お前を見つけたのは斎藤さんだ。どうしてあんな所にいた？草履も傘もささずに、どうして？」
貴方「そ、それは……」
声が震える、唇が震える、頭が真っ白になっていく感覚がした
馬「佐々木を追ったんだろ…？」
貴方「いや……」
馬「なぁ、逃げんな。佐々木と向き合え」
馬越はそう言うと、「頭を冷やしてくる」と出て行った
貴方「何がハッピーエンドだ！
何が世界を変えようだよ……！友達1人救えない奴が……惨めだ……」
枕を永遠殴り、少しでもストレス発散をしようとする
そこでふと、Aは自分の枕元にある手紙を見つける
貴方「佐々木からの手紙…そいや2枚目見てなかった、な…」
恐る恐る手紙に手を伸ばし、読み始める
A、お前との約束裏切ってごめん
俺はあぐりと駆け落ちする
今の京は危なかっしくてしょーがねぇ
俺はあぐりを守りたい、そのためならお前と馬越との約束を破る選択肢を選ぶ。俺はその事に後悔はしてない。ただ1つ後悔があるとすれば、お前とまた隣で戦いたかった、
すまない
貴方「これが……1枚目。
2枚目は……」
お前は俺の一生の仲間で、そして友達だ
諦めるな、前を向け、Aは本当に素晴らしい奴だ。
お前はどこにでも行ける、何色にも染まれる、
どんな所でも行ってこい。俺はずっとお前を応援してるから。
何があっても浅葱色の誠、忘れるなよ
貴方「自己中野郎……！！
自分勝手で、約束破って、何が一生の友達だよ！！！友達なら……友達なら、今一緒に隣で笑ってくれよ……」
布団で声を殺すように泣く
それを障子越しから声をかけずただ立っているだけの男が居た
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作者名：白バラ | 作成日時：2021年4月17日 5時
