平凡少女はトリップする2 (ページ45)

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仇伍ページ45

貴方「なんでこんなことに……」

沖「そんな酷い事いわないでよ」

貴方「食べれますか？」

沖「うん」

土方に頼まれたのは沖田の服の支給と食事だった。Aはこの前の事もあり、気まづかったが、任されたから、ときちんと役割を果たす

貴方「あーん」

沖「あーん」

貴方「私がちゃんとした医者なら良かったんですけど……」

沖「本当だよ」

貴方「すみません…」

沖「もし君が医者なら、この病気を治して
そして君と一緒に生きていたいな」

貴方「沖田さん…」

沖「ねぇ、総司って呼んでよ
俺もAちゃんって呼ぶからさ」

貴方「え、でも」

沖「ね？」

沖田は頭をAの肩へ置き、もたれ掛かる

貴方「……総司」

沖「うん」

貴方「総司」

沖「なーに」

沖田はとてもとても優しく弱々しい声で返事をする

貴方「……総司…生きてっ」

沖「そんな泣きそうな顔しないでよ。
またキスしたくなっちゃうじゃん」

貴方「冗談はやめてください…」

沖「冗談じゃないよ」

貴方「っ、失礼します」

Aはお粥が入ってたトレーも持ち上げ
薬とお水だけ置いて出ていく

貴方(駄目だ、駄目なんだ。
いつか何かのきっかけで私が戻る事になった時、絶対後悔する。ここに居たいって思ってしまう。

私は誰も…好きになってはいけないんだ……)

好きになる事、それだけは避けなければならない。Aはぼやける視線に知らないフリをする