伍肆 ページ5
貴方「やべ…寝過ぎた」
目が覚めると辺りは真っ暗闇だった
枕元にあるロウソク立てに火をつけ
そこにあるものに目を向ける
白く長い封があった
後ろを見ると佐々木の名だ
貴方「なんだアイツ……?
起こせばいいのに」
そんなことを言いながらも
初の佐々木からの手紙を少し嬉しそうにあける
だが、そこに書いてあったのは
Aをドン底に突き落とす言葉だった
貴方「さ、佐々木……!佐々木!!」
身体の痛みを感じながら草履を履くのも忘れ屯所を出ていく
貴方「なんでっ!なんでなんだよ……!」
外は雨が降っていた
それでも気にせず佐々木の名前を呼び続けるが彼からの返事は一向に来ない
やがて、傷が広がり膝から崩れ落ちる
意識も朦朧とがAはずっと佐々木の名前を呼び続けた
次に目を覚ますと、見慣れた光景だった
貴方(ここは……医療室……
あれは夢だったのか?)
そんなことを期待しながら横を見ると
下を向いて暗い顔をしている馬越が座っていた
貴方「馬越、佐々木は?」
馬「佐々木なら居ない」
貴方「厠かなんかか?」
笑いながら馬越を見るが、馬越の目には光がなかった
貴方「おい……なんか言ってくれよ……」
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作者名:白バラ | 作成日時:2021年4月17日 5時